2017年6月16日金曜日

映画『BLAME!』感想:超ワクワクできるSFエンターテイメント!

 映画『BLAME!』(ブラム)を2回見てきました。これは公開前からすっごく期待してた作品だったんですよね。

 初見ではとにかく『おもしれ〜ッッ!』って唸りましたね。世界が見えてくるにつれてゾクゾクするような感覚。原作未読ですが全然気にならずに楽しめました。

劇場アニメ『BLAME!(ブラム)』本予告① ②より画像引用
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(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局

 ポリゴンピクチュアズの映像もさらにグレードアップしてて、セルルックアニメ(※)の技術がまた一段進歩してましたよね。

 個人的に期待度高すぎて相当ハードルをあげちゃってたんだけど、ぜんぜん裏切られませんでしたね。弐瓶作品の魅力とエンターテイメント性が両立した満足度の高い作品でした。

※『セルルック』3DCGで2D表現を再現する技術。3Dモデルは省力化しつつ緻密な表現ができる一方、ディズニー作品のような人形っぽい風合いになる。日本的な2Dアニメの風合いを目指す考え方。(って、アニステで言ってた)

劇場アニメ『BLAME!(ブラム)』本予告②
KING RECORDS(公式配信)
本予告① よりこっちの方が好きな予告ですね。 

※予告以上のネタバレのないレビューですが未見の方はご注意ください

ここまで来たか!セルルックアニメの萌え表現


 『亜人』に続いてまたそこかよ・・・って言われそうですが、いやぁ、驚きましたね。主人公『づる』が最初にヘルメットをはずした時の表情!
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 スタッフの『これでどうだ!』と気迫を感じるような『萌え顔』(笑)ちょっと過剰じゃないかと思うような瞳ウルウルの表情。 

このシーンは劇場で見ると瞳の透明感に驚いた
大画面でも全く違和感なく、このシーンへの力のいれ方がわかる。
(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局

 これは度肝を抜かれましたね・・・タイミングも良かったけどね。あのシーンで3Dっぽい違和感を感じちゃったら台無しだもんね。相当気合い入ってました。

 あのシーンで『また一段すごくなってるよ!』って感動しちゃいましたもんね。1作ごとに3Dくささが抜けてきて、セルアニメっぽさ+3DCGならではの表現を追求してるのが伝わってきます。

 あ、でも霧亥(キリィ)は朴訥すぎて『高倉健』かよ・・・って思いました(笑)

萌え以外もすごい映像表現!


 もちろん全部が完璧ってわけじゃなくて、階段の歩き方とかは『なんかちゃんとしすぎ・・・』みたいな違和感もあるんだけど、全体的にかなり少なくなった気がします。

 なによりこの映画館の大画面(大きなULTIRAスクリーンで見たけど)でも破綻や違和感を感じなかったのはすごいです。劇場版『シドニアの騎士』で感じた不満はほぼなかったですね。
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 キャラ以外の描写なんかは、すさまじい完成度のセルアニメを見ているような感じ。自然すぎてわからないけど、アニステの紹介番組を見たら、この自然な感じを出すのにすっごいこだわってるんだなぁってわかりました。

 あと視界のナビゲーション瞳の表示なんかも良かったですね。大スクリーンでも間延び感が無くってキレイ。あれが良い出来だと本当に気分が盛り上がります。

霧亥の視界のナビゲーション
ボケ具合も映画を前提に調整されているのか見え味が素晴らしい。
(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局

 他にネットスフィアの景色や、最後の火花のシーンは大画面スクリーンに映えましたね。ここは映画館で見て良かったなぁと思いました。緻密かつ広がりのある表現がすごかったです。

弐瓶 勉の独特の世界にワクワク!


 実は自分は、アニメ版『シドニアの騎士』が好きなだけで弐瓶 勉さんの作品については『ニワカ』ファンなので偉そうな事は言えなんですけどね(笑)

 BLAME!もシドニア乗組員が見ている劇中作品だと思ってて・・・二瓶さんの初期の単独作品だって知らなかったほどです(恥)

 あの緻密なんだけどカオスな世界の描きかたや、日本社会を源流にしたような未来世界ってこの作品でもたくさん出てるけど、あれがすっごく好きなんですよね。

 その独特の世界が見られるのもワクワクするポイントですね。

 特に『建設者』って呼ばれる巨大なシロクマみたいなロボット、あれ最高。名前も良いですよね。何作ってんだかわかんないけど建設が続く・・・みたいのもすごく想像力を掻き立てられます

建設者の威容が強調される構図。
スクリーンで見るとその巨大さにこちらもぞっとするほど。
(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局

 あと人型セーフガードのサナカンが、攻撃するのにイチイチ申請と許可を受けるのもすっごく良いんだよなぁ。
 人間社会の、特に日本の社会システムの名残が超未来のロボットに受け継がれている感じがなんとも言えない面白さがあるんですよね。

 日本語といえば、シボさんの住んでいた都市の景色。ハングルっぽい文字が見えたけどコリアン系をイメージしているのかな?原作ではどうなんだろ。

 超未来でもかわらず隣人かと思うとちょっと笑っちゃうけど、なんか色々想像を掻き立てられる面白さがありますね。


長大な話の一部?なのに、わかりやすいストーリー


 BLAME!の原作コミックは未読なのですが、心配していた意味不明さってのは全く感じなかったですね。難解な作品と聞いていましたけど。

 もちろん映画では世界の全体像とかは全く謎のままで解明されることもないんですけどね。非常に大きな物語の『一つのエピソード』という形ではちゃんと完結していて、全然不満はなかったです。

 短編SFのような後味というか・・・まあ時間は全然短くないですけどね。

 良い感じの緊張感が持続していて長さを感じませんでした。1本の映画として緩急のある構成になってるので単独で楽しめる作品になっていたと思います。

ネットスフィアのシーンは美しいだけでなくSF的にも好きだった。
〜ナノセカンドで切れるけど、みたいな話はワクワクした。
(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局

 原作ファンの意見を見ると結構いろいろでしたね。きっと原作読んでると背景も分かって面白いのかも。

 でも未読だと全てが謎なので意外と説明不足を感じません。エンターテイメントとして楽しみやすい作品になってたと思いました。

原作は弐瓶さんらしい独特の作品だそうで、コミックの方もかなり興味をそそるんですよね。読むのが楽しみです。

 『予断なく映画を楽しめた』って意味では、コミック読む前に鑑賞できてラッキーだったかもですね。

シリーズ化に期待!ワクワクできる日本産SF作品


 原作はマニアックな作品という評判を聞いてたので拍子抜けしたのですが、やっぱり海外展開とか一般受けを考えて『わかりやすさ重視』で作っている感じではありました。

 でも弐瓶作品の独特の味を損なわずにバランスが取れてる気がしますね。確かにラストこそ若干ベタな感じもしますが・・・是非ともシリーズ化してもらいたいです。

弐瓶作品独特の都市風景が魅力的な作品。
シドニアの騎士よりも広大で機械的な風景が多く楽しめる。
(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局

 お世辞じゃなくてエンターテイメントとしてはハリウッド映画の『シリーズ作品』と遜色ないと思いますね。ハリウッドのコピーじゃない独自性もあるし。

 ハリウッドのハイパーリアルなCG世界に対抗するには、緻密な描き込みのセルルックアニメが対抗馬になりうる存在かもしれませんね。

 まあ市場としてはアメリカというより、アジアやヨーロッパでしょうが。

 今回はNetflixが映画公開と同時配信ということなので、この形で次作も進めてもらいたいなぁ。

 感涙とかじゃないけど、こういうワクワクできるSF作品が日本から生まれるって本当に嬉しいです!今後も楽しみな作品です。

原作・総監修:弐瓶勉
監督:瀬下寛之/副監督:吉平直弘
脚本:村井さだゆき/色彩設計:野地弘納
制作:ポリゴン・ピクチュアズ

映画『BLAME!』公式サイト:http://www.blame.jp

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2 件のコメント:

  1. こんばんは!
    『BLAME!』はMOVIXさいたまでなんとか見ることができました。ネットフリックスで配信されるということもあり映画館では2週間限定上映という非常に短い期間でしたが、劇場で見れて良かったーと思える作品でしたね。
    何よりあの大画面で見ると映像の凄さが桁違いに伝わってきますし、あと音の迫力も凄かった! 身体に響くといいますか、あの音の臨場感は劇場でしか味わえないものだったと思います。
    ポリゴン・ピクチュアズの作品は亜人を始め私も見てる方だとは思いますが、『BLAME!』は今までの作品と比べても頭一つ抜けてると言っても過言ではない気がします。背景美術とかもはや現実超えてるだろってレベルでしたし。

    >いやぁ、驚きましたね。主人公『づる』が最初にヘルメットをはずした時の表情!
    これは本当に凄かったですね! 思わず「うぉぉ……」って声が出そうになりました。確かに劇場だと瞳の透明感凄かった! この時の表情は手書きアニメを超えたんじゃないかと思うほど凄いものでした。

    この作品最初から最後までまさに見どころばかりですが、サナカンが出てきて暴れ回るあのシーンは個人的に絶望感が物凄くて特に印象に残っています。その後のバトルシーンも本当に手に汗握りました。
    にしてもづるちゃんは可愛かったですね! 容姿といい正義感が強いその性格といいほんとドストライクなヒロインでした。
    科学者シボに関しても、花澤香菜さんの演技によってとても魅力的な女性になっていたと思います。花澤さんは『屍者の帝国』でもハダリーというクールな女性を演じておられましたが、例えば『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の黒猫とか、花澤さんのクールな演技は個人的にとても好きです。

    >長大な話の一部?なのに、わかりやすいストーリー
    私も原作は未読ですが、同じく分かりにくいとは全く感じませんでした。調べたところ、どうやら原作と比べてかなり改変を加えているそうです。といっても、この作品は原作者の弐瓶さんがかなり深く関わっているらしいので、きっと原作未読の人にも分かりやすいようにした結果がこれなんでしょうね。そしてその試みは成功しているように思います。
    こういった長大な話の一部を原作未読の人にも分かりやすいようにシンプルに、というのは昨年GANTZのエピソードの一つである大阪編をCGアニメ映画化した『GANTZ:O』に通ずるところがあると思います。『GANTZ:O』も、原作と比べてかなり大胆な改変が加えられていたんですが、結果的には凄く完成度の高いものになっていたと個人的には感じました。

    >シリーズ化に期待!ワクワクできる日本産SF作品
    大袈裟ですが、「こういうアニメが見れる時代になったんだなあ……生きてて良かったなあ……」と見終わった後感じるくらい新しさと凄さを兼ね備えた作品だったと思います。同じく続編に是非期待したいです。

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    1.  もあいさん、コメントありがとうございます!じっくり読ませたいただきました。

      ネットフリックスで同時配信と聞くとTVでも良いかなぁって思いそうですが、この作品に限っては映画館で見るメリットは大きいですよね。
       ポリゴン・ピクチュアズの作品って公開毎に技術が上がっているのがわかって面白いですね。リアルタイムで体験できる嬉しさがあります。
       背景やキャラもセルルックとはいえ、セルを再現するだけでなくて、3Dならではの良さも追求しつつ新しい表現を追求しているのがすごいですね。

       花澤香菜さんのシボの演技は自分も本当に好きでした。黒猫最高ですよね(笑)本当にいろんな役をなさってますが、すぐに花澤さんとわかるほど特徴的なのに、やっぱりこの人でなきゃ・・・って思わせる凄さがありますね。

      『GANTZ:O』も見たかったんですが見逃してしまったんですよね・・・機会を見て鑑賞してみます。
      本当にリアルタイムでこういう作品を体験できるってのは中々幸せなことだと思いますね。アラも探せばありますが、大げさに言えば『歴史が動いている』のを感じながら鑑賞できるって面白いです。

      コメントありがとうございました!

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