「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編 感想:Free!の世界は終わらない・・・という完結編

2022/05/25

アニメ

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『 劇場版 Free!-the Final Stroke- 後編』を映画館で見てきました!

 クライマックスの競泳シーンは圧巻でしたね。あれだけ泳ぐシーンが連続しながら飽きさせず熱くなれる構成が見事!

 とにかくキャラが多いですが混乱させず個性を描き分けてるのも何気にすごかったです。新しい世界に舞台を移しながらも初期のキャラも全部引っ張ってきて活躍があるのが良かったですね。

 2013年のTVシリーズ1期から長く続いた本作もとうとう完結。

 あれから9年なんですね。京アニ作品という事で見始めましたが、あんまり自分向きじゃないなぁ・・・と思いつつも、奥さんがファンだったのでつられて見続けてました。

「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編 予告編より画像引用
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(C)おおじこうじ・京都アニメーション/岩鳶町後援会2021

『劇場版 Free!–the Final Stroke–』後編 予告

※重大なネタバレはないレビュー・感想だと思いますが、未見の方はご注意ください。

序盤は遙の精神世界に・・・

 前編が想定外の終わり方で、おいおいどうなるの?って感じだったのですが、そう言えば遙って1期のころからコミュニケーションに問題を抱えた人間だったよなぁ・・・と思い出しました。

 最近は単なる寡黙な青年って感じになってたのですっかり忘れてましてけど(汗)

そう言えばサバの話題もいつの間にか聞かなくなりましたね
(C)おおじこうじ・京都アニメーション/岩鳶町後援会2021

 序盤は遙の精神世界に踏み込んだような表現が多くて、正直ちょっと面食らったところもあったのですが、ああいう表現は嫌いじゃないです。

 むしろここにきて遙の抱えている本質的な問題が浮き彫りになるって、ある意味で最初に戻ったような感じで完結編らしいとも言えますね。結局は遙は自分自身に向き合わなければならないってことなわけで。

 序盤といえば、楽曲と合わせた導入部(アバン)は良かったですね。普通のオープニングともちょっと違って前編との繋ぎという感じだったけど、単なる総集編カットではなく劇伴との合わせ方がいいんですよね。気持ちがアガってくる感じでした。

 作品全体としても音楽を積極的に使った演出が結構好みでした。

熱くなったクライマックスの競泳シーン

 クライマックスの競泳シーンはさすがでしたね。

 終盤は競泳シーンが連続してましたが不思議と飽きなかったですね。泳ぎのシーンもCG併用かどうかもわからないですが緻密で滑らか!あれだけの動きを出すのは相当な労力だったろうなあと思います。

つい慣れちゃうけど、実際すごい書き込みと動きなんですよね。
(C)おおじこうじ・京都アニメーション/岩鳶町後援会2021

 そして最後はあの4人でのリレー。あの展開はちょっと予想外でしたが、強引ながらも沢山のキャラの活躍ができるグッドアイデア(笑)

 TV版を見てた頃はだんだん違う世界にいってしまう寂しさもあったけど、今となっては違和感なくピッタリはまりますね。それに初期のキャラも上手に活躍させてくれる構成がうまいです。だから寂しさもないのかも。

エンディングの演出は仲間たちへのリスペクトか

 そしてちょっと早めのエンディング・・・これまでのイメージ画像を流す構成でしたね。作品としての振り返りというより、ある意味で作品世界をメタ的に俯瞰したような演出

 どういう意図なのかは明確ではないけど、自分にはこれまで関わってきた、西屋さんをはじめとするスタッフの仲間たちへの一種のリスペクトなのかな・・・と感じてジーンとしてしまいました。

初期からのキャラも活躍する完結編でした。
(C)おおじこうじ・京都アニメーション/岩鳶町後援会2021

 ところで、エンディングの直線に街に出てきた女性キャラって誰?奥さんに聞いてもわからなかったんですよね。最初は高校の先生かな?と思ったんだけどなんかキーになる人っぽいけど。知ってる人いたら教えてください!

 そして今回も長〜いエピローグ(笑)長すぎてどこで終わるのかちょっとドキドキするくらいで、でも次のシリーズがあってもおかしくないような終わり方でしたね。

 最終回っぽい切なさはむしろ前編の方があった感じで、ある意味Free!は永遠という終わり方なのかもしれないですね。

『Free!』は『けいおん!』説

 ここまで書いていてなんなんですが、実を言うと美男子がわちゃわちゃしてる感じのFree!独特の日常シーンの雰囲気ってなかなか馴染めなかったんですよね。

 BoysLoveまではいかないけどいわゆる男性的ホモソーシャルからもかけ離れた独特の関係性なんですよね。

 男性である自分視点でみるとリアリティーは感じなくて、むちゃくちゃ女子向けの理想世界に見えるんだけど、かといって女子ゲー的なヒロイン目線の逆ハーレムでもないんですよね。

 なんというか、理想化された男の友情を遠くから眺めるような感じ・・・あぁ、これは『けいおん!』とかに通じる世界観だなぁと。

江ちゃんの立ち位置はファンと目線が同じ事なのかも
(C)おおじこうじ・京都アニメーション/岩鳶町後援会2021

 マネージャーの江ちゃんとかは最初はヒロイン的キャラかと思ったら違ってて違和感あったのですが、江ちゃん視点で見る作品かと思うとしっくりくるんですよね。

 もちろん『けいおん!』のような日常系作品とは違うんだけど、観客の視点という意味では似てるなぁって気づきました。

最後に

 話が逸れちゃいましたが、2013年から9年ですか・・・ほんとに色々ありましたね。こんなに長く続くシリーズになるとは思ってませんでしたし、1期を見たのがついこの間に感じます。

 初めて劇場版やるって聞いた時びっくりしたけど、あの頃から女性人気がすごかったんですよね。このシリーズを育てて完結させた事もすごいけど、このシリーズが京アニが苦しい時にも支えていたのも確かだと思います。

 本作も、TVシリーズでじっくりやるのも良かったのかもしれないけど、ファン向けにこうやって華々しく劇場版で締めるのは良かったと思います。何と言ってもあの映像は大スクリーンで見ごたえありますよね!

<前編の感想記事はないので当時のツイートです>

監督/構成/脚本:河浪栄作
キャラクターデザイン:西屋太志
総作画監督:岡村公平・門脇未来
色彩設計:米田侑加
制作:京都アニメーション

公式ページ:http://iwatobi-sc.com


自己紹介

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手の届く範囲で楽しんでいます。アニメ・自作スピーカー(長岡系)・オーディオ工作・Mac関係・・・などなど雑多ですがささやかな発表の場です。まどか☆マギカで目覚めて今は京アニ系ファン。40代既婚 自営 埼玉県在住 Hatena id:kato_19 ブクマ大歓迎 Twitter @id_kato_19です。詳細はブログの自己紹介エントリへ

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