2019年7月13日土曜日

スマホカメラで撮る『フィルムスキャナー』のペーパークラフト (無料):特典フィルムの撮影に!

 スマホを使った自作のフィルムスキャナーを作ってみました。アニメ映画の特典フィルムをスマホで撮影するためのガイドみたいなものです。PDFファイルを無料でダウンロードできます。
handmade-filmscanner
コピー用紙で作る簡易フィルムスキャナーです。
 PDFファイルをA4用紙2枚にプリントして切り抜いて組み立てるだけです。コピー用紙でも大丈夫。簡単・・・かは分かりませんが製作時間は30-60分ほど。よかったら作ってみてください!
handmade-filmscanner
明かりに向けてスマホカメラで撮影します。

 明るい光源に向けて使います。晴れた日なら窓辺でも大丈夫ですが、白いライトなどを推奨します。

 目次


スマホで特典フィルムを簡単に撮影


 アニメ映画の特典フィルムどうしていますか?

 お店でスキャンしてもらったり、高価なフィルムスキャナーで取り込めればベストですが、スマホで撮影する人も多いかと思います。

 でもマクロモードのない普通のスマホカメラでは、キレイに撮るのは意外と大変なんですよね。デジタルズーム併用でもブレずに簡単に撮影できるガイドを作ってみました。

特徴
  • スマホカメラを使ったフィルムスキャナー。
  • 材料はコピー用紙2枚と粘着テープだけでOK。
  • 4コマ/5コマフィルムに対応。
  • 使わないときは折りたたんで収納可能。
  • カメラの最短焦点距離に合わせて作れます。
handmade-filmscanner
明るい光源に向けて使います。
handmade-filmscanner smartphone
机の縁を利用してスマホを固定できます。
光源に向けるとこんな感じで見えます。
黒い画用紙で作ると強度が増します。
受光部はトレーシングペーパーを使いました。
コントラストが上がって画質が少し向上します。
折りたたんで収納することができます。

使用上の注意


 無料で利用できますが下記にご注意ください。

ケガや傷に気をつけてください。
 フィルムが傷ついたなど、使用した際の損害は補償できません。また、製作にはカッターを使うので怪我に注意して下さい。

画質は期待しすぎないでください。
 あくまで簡易的なものです。スマホのカメラ性能に依存しますので期待しすぎないでください。

PDFファイルの著作権
  無料でご利用いただけますが著作権を放棄したわけではありません。再配布はご遠慮ください。
 ご紹介いただける場合は、PDFファイルへの直接リンクでなくブログへのリンクをお願いいたします。ブログやTwitterへの感想コメントも歓迎です。

フィルムの著作権
  自己所有フィルムの撮影、および自分自身でのプリントは私的利用著作権法30条)の範囲で認められています。ただし撮影した映像の利用著作権侵害にならないようにご注意ください。
 なお、当ページのフィルム画像については付随対象著作物の利用(著作権法30条の2)の解釈に基づいて使用しています。


PDFファイルダウンロード

paper-claft--filmscanner


使用上の注意に同意いただいた上でのご使用となります。
※表示されたPDFファイルを保存、または印刷してください。
※Twitterアプリの場合はSafariやChromeで開いてファイルに保存します。
※PDFファイルへの直接リンクはご遠慮ください

印刷の仕方


用紙
  • A4用紙2枚に白黒で印刷します。コピー用紙でも大丈夫です。
  • 少し作りにくいですが黒か濃いグレーの画用紙だと耐久性、画質に優れます。
  • カラーの用紙は色味に影響するため望ましくありません。

印刷方法(パソコン)
  • パソコンの場合は保存したPDFファイル開いて印刷します。

印刷方法(スマホ)

ペーパークラフト・フィルムスキャナーの作り方


 必ず最初につくり方を一通り読んでから作り始めてください。製作時間は30分から1時間くらいです。

用意するもの
カッターを使うときはカッティングマットがあると便利です。
  • スマートフォン(またはデジタルカメラ)
  • 印刷した用紙(2枚)
    【用紙が厚紙の場合】薄い白紙(6cm×6cm)を別途用意。(薄いコピー用紙、トレーシングペーパー、白いビニールなど光をよく通すもの)
  • マスキングテープ/セロテープ(両方あると便利です。100均で売ってます。なければセロテープだけでもOKです)
  • カッターまたはハサミ
  • 定規(2本あると折る時に
1 フィルムホルダーの外周のみを切り抜く。

  最初にフィルムホルダー(2枚目)の外周のみを切り抜きます。4コマ用と5コマ用があるので、所有フィルムによって使い分けてください。中央の窓部分はまだ切り抜きません。
窓部分はまだ切り抜きません。
画像は4コマ用です。
 切り抜いたら真ん中で折り曲げて立たせます。定規を2枚使うとキレイに折れます。

定規がなければ薄い板でも大丈夫です。


2 自分のカメラの最短のピント距離を測る。

 自分のスマホカメラの最短ピント距離を測ります。1枚目の本体部分を下に敷いて、先ほどのフィルムホルダーを上におきます。

 スマホを『Camera』のラインに置いてカメラモードにします。フィルムホルダーを5cmから10cmのラインの置いてピントの合う一番近い距離を見つけます。
自分のスマホのピントを測定します。

 ピントがわかりにくい場合はデジタルズームで拡大するとわかりやすいです。ちなみに光学ズームなしのiPhone6sだと8cmくらいです。

 最短距離がわかったらその数字に印をつけます。念のため+1cmの部分にも印をつけます。

 マクロモード付きのスマホの場合で5cm未満まで近づける場合は、自分でそのラインに線を書いてください。(幅2mmです)

3 本体を切り抜く。

 本体を切り抜きます。黒い太線の部分を切ります。
スリット部は印をつけた部分のみ切り抜きます。

 本体のフィルムホルダー差込部分(細いスリット)は先ほど印をつけた部分のみ切り抜きます。複数開けた場合は、完成後に不要になった部分をマスキングテープで隠します。

4 受光部を切り抜く。(厚紙の場合は薄い白紙も用意)

 受光部を切り抜きます。曲線部分はハサミの方がやりやすいかもしれません。

コピー用紙の場合はこの状態。
厚紙の場合は四角部を切り取ります。

 ここは光を透過させる部分なので、厚紙を使っている場合は真ん中の四角(細線)も切り抜きます。コピー用紙でもより薄い別紙(ビニール、トレーシングペーパー等)を使いたい場合は切り抜いておきます。

黒画用紙を使った場合はこんな感じ。
トレーシングペーパーを貼り付けています。

 厚紙を使う場合はここにテープで薄紙を貼り付けます。下部が飛び出ないように気をつけてください。
 
5 本体の組み立て。

 本体を組み立てます。最初に長い部分から折って筒状にします。

定規を使って歪まないように曲げます。

 筒状に形を整えたらテープを貼り付けて固定します。

立体のまま貼るのが難しい場合は畳むと貼りやすいです。
両脇をテープで仮止めします。

 立体にした場合に歪まないように慎重に貼ってください。定規を使って形を整えるとキレイにできます。失敗したら貼り直せるようにマスキングテープ推奨です。

6 受光部の取り付け。

 本体のLightと書いてある方が受光部になります。Lightと書いてある面以外の3面を外側に折り曲げます。本の角などを使うと折りやすいです。
台に乗せて固定すると貼りやすいです。

 受光部を取り付けます。四角い受光窓に本体を合わせます。底面が斜めにずれないように気をつけます。上に乗せるようにして貼るとずれにくいです。

Lightの部分は折らないで出します

 将来畳んで収納したい場合は、受光部と本体ののり代にあらかじセロハンテープを貼った上からマスキングテープを貼ります。収納する場合はキレイにテープをはがすことができます。

左右のテープを剥がすと畳むことができます。
剥がしやすいようにセロテープを貼っておくと便利です。
上部はつけたままで大丈夫です。

7 カメラ部の折り曲げ


 Cameraと書いてある部分がカメラ装着部分です。点線に沿って外側に折り曲げてください。90度になるように整えます。

カメラ装着部分
角を使うとキレイに折れます。

7 フィルムホルダーの組み立て。

 フィルムホルダーを完成させます。先ほど折ったフィルムホルダーを一旦広げます。

 2箇所の点線部分を内側に折り曲げます。細いので2本の定規を使って慎重に曲げてください。

 最後に内側のフィルム窓を切り抜きます。出来るだけ黒線を残さないで切り抜いてください。

 切り抜いた後にV字の爪部分に切り込みを入れます。(フィルム止めになります)V字の部分をすこし持ち上げます。(定規とカッターを使うとうまくできます)

フィルム留めの爪を持ち上げる。
定規とカッターで慎重に。

 最後にたたんでホルダー状にしてみます。(1)真ん中を折る(2)横、上のタブを上に被せるように折ります。

折り目をしっかりつけておきます。

 これで完成です。


使い方:用意するもの


光源
 晴れた昼間なら窓に向けても使えますが、できれば白い光源を用意してください。LEDライトや白い蛍光灯、スマホが2台あればスマホのライトも使えます。

本体を置く台
 角のある机や板、本の上に乗せて使います。光源が天井の蛍光灯の場合は小さな段ボール箱などに貼り付けて使います。

ピンセット
 フィルムに指紋がつかないようにピンセットを用意します。先が尖っているものはマスキングテープを巻いてフィルムが傷つかないようにします。

マスキングテープ
 フィルムホルダーや本体の固定に使います。

使い方:撮影の仕方


1 本体のセットアップ
机や本、箱のヘリを利用して固定します。Cameraと書いてあるタブを縁に貼り付けます。
マスキングテープで固定すると撮影しやすいです。

2 採光方法
 明るければ外光でも可能です。できれば昼光色の蛍光灯・LED電球(白色)が明るくて便利です。電球色は使えません。

黒い画用紙版でLED電球を使用した場合。
黒い方が若干色のグラデーションがキレイに撮りやすい気がします

3 フィルムの装填

 フィルムは直接触ると指紋がつきますのでピンセットで端の方を摘みます。フィルムが傷つかないように先端を保護します。

 フィルムホルダーを広げます。矢印の書いてある方を左にしておきます。フィルムが表になるように、青いラインが下になるようにします。(ガルパンなど黒いラインのものもあります)

 V字のフィルム留めに片方づつ差し込みます。

フィルム留めにうまく入らない場合は
爪をしっかり持ち上げます。

 真ん中の点線にフィルムの下部がかかるように置きます。

 位置が決まったらフィルムホルダーを折り曲げます。(指でフィルムを触らないように注意)次にに左と上部のタブをしっかり折り曲げて固定します。

 最後に外れないようにマスキングテープで固定します。

3ヶ所をテープで固定します。
フィルムを直接触らないように気をつけます。

4 本体への装着。方向。斜めにならない。真ん中。

 本体にフィルムホルダーを挿入します。尖っている部分を先に、右から左向きに挿入します。フィルムに触らないように注意します。

慎重に差し込んでください。

 Camera撮影部から覗いてフィルムホルダーが斜めになっていないか確認します。撮影したいコマが真ん中に来るように調整します。

5光源の用意

 受光部に光源を向けます。明るい方がいいですが、あまりに近いとムラになるので数センチほど離してちょうど良い明るさにします。

 天井や窓を使う場合は光源に向けて明るさを確認します。

6 撮影

 スマホのカメラレンズ部分を撮影部に当てます。スマホをフチに当てる感じで固定します。

机のフチに当てるとブレないです。
小さい場合はズームで拡大します。

 多くの場合は小さくしか映りませんので、デジタルズームを使用してコマが画面いっぱいになるように調整します。光学ズームのスマホは持っていないのでわかりません(泣)

  明るさ調整をしてちょうどいい明るさになるように調整します。何枚か撮ってみます。

 ピントが合わない場合は、もう1cmの外側のスリットに挿してみます。不要のスリットは後でマスキングテープで隠します。

7 アプリでトリミング、修正

 撮影後に余計な部分をトリミングします。斜めになっている場合も修正します。

8 プリント(コンビニの写真プリンタ)

 画像データをコンビニの写真プリンタでプリントすることもできます。

最後に


 自分はiPhone6sとOPPO R15 Neoしか使っていないので、他の機種で不都合あったらごめんなさい。感想、フィードバックお気軽にコメントしてください。TwitterでもOKです。

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2019年6月23日日曜日

映画『きみと、波にのれたら』感想:癒しのその先に見える景色

 映画『きみと、波にのれたら』を映画館で見てきました!

 甘いラブストーリーという評価もあるけど、自分はこの作品の『苦味』を評価したいですね。確かに甘い。甘々です。

 でもどんなに甘くしても確かに残る苦味。泣いて、感動して、気持ちよかった〜で終わらない作品。
『きみと、波にのれたら』予告編より画像引用
当ブログの画像引用について
(c)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会

 失ったことの悲しみをどう受け入れるかにとどまらず、癒しのその先に見える景色まで描いた作品。

 やさしいだけじゃない湯浅監督の真摯な思いが伝わって感動しました。


※後半からネタバレのあるレビューですのでご注意ください。

湯浅監督が一般向けラブストーリー?


 前作オリジナル作品だった『夜明け告げるルーのうた』が予想以上に素晴らしい作品だったので、今回も期待せずにはいられませんでした。

 ただ予告編をみると、あまりにも今風な定番ラブストーリー!しかも彼氏の死というネタバラシまであるじゃないですか!
明らかにアニメファン向けではない予告
アニメの裾野が広がりに感慨も感じました。
(c)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会

 正直なところ、なんだかありがちな展開だなぁ・・・って。これまでは尖った作品の多い湯浅監督。一般向けに舵を切ったにしても大丈夫かな・・・ってちょっと心配に。

 湯浅版『君の名は。』かも・・・なんて噂も流れてきましたね(笑)

 とはいえ、予告編でここまで見せてしまうということは、本編ではさらなるどんでん返しが?って逆に気になりますよね。(その辺は『君の名は。』がすごかったですもんね)

 湯浅監督はどんなものを描いてくれるのか?期待と不安が入り混じってました。

優しさの中にある苦さこそこが魅力!


 でもさらなるどんでん返しというビックリ展開ではなく、じっくりと悲しみを受け入れる過程を描くという意外なくらい丁寧な展開でしたね。

 もちろん予告にない事件隠された事実はあるんだけど、あくまで失った後に港の思いをたどっていく物語。死者へ思いを馳せることで喪失を乗り越える。ひな子の心をたどるような展開でした。
絶望の中の再会
コミカルな感じが湯浅作品らしいですね
(c)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会

 世間の評価では優しさラブストーリーが強調されてるけど・・・自分は言いたい。この作品は優しさの中にある苦さこそが魅力だと。

 本編に何度も出てくるコーヒーのシーン。これは苦味のモチーフだと受け取ったんですよね。いくら砂糖を足して甘くたって苦味は消えない

 この後味の苦味こそがこの作品の魅力だと思います。

※次項よりネタバレあります。

衝撃のラストシーン


 それを一番強く感じたのはラストシーン!あの衝撃はすごかったです。

 やっと一人で立ち上がることができたように見えるひな子。そこに突然の時を超えた港の言葉・・・でもそれは突きつけられる『港はもういない』という現実。

 それをこのタイミングで出すか・・・って。

 だって、自分を好きになってくれた後輩君を妹に託して送り出し、一人ぼっちになった瞬間にあの放送ですよ。
後輩の山葵や妹の洋子に支えられながら
今度は二人の後押しをするまでになるひな子
(c)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会

 伏線を回収した感動シーンと見ることもできるけど、自分はあえてこのタイミングで出す湯浅監督すごい!と感じるシーンでした。

新たな人生を踏み出す・・・って綺麗事じゃない


 みんなに助けられて、港にも助けられて、そしてやっと立ち上がれた瞬間に・・・突然自分を引っ張ってくれた糸が切れるように号泣するひな子。

 癒しは終わった・・・現実はもういない。みんなに支えられ、自分も頑張った1年間。それはこの現実を受け入れるための準備の時間だったなんて。
時を超えた港の愛の言葉。
でも2人の時間はもう戻ってこないことを思い知らされる残酷な言葉。
(c)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会

 そりゃあ、港との絆が消えてなくなるわけじゃ無い。心の中にいつも一緒にいる・・・って理解してる。でも現実はもういない。その現実を残酷なまでに強調するエンディング。

 悲しみを乗り越えて新たな人生を踏み出す・・・って綺麗事じゃないよね。そこに湯浅監督のメッセージを強く感じました。

 悲しかったけど立ち直ってよかったね・・・で終わらないのが本当に素晴らしいと思うんです。

癒しのその先に・・・


 今回の作品、別れとどう向き合うかという意味で『夜明け告げるルーのうた』と通じるテーマを感じました。
関連記事  映画『夜明け告げるルーのうた』感想:こんなに楽しい作品だと思わなかった・・・。 - アニメとスピーカーと

 あの作品も底抜けな明るさに混じる寂しい後味が印象的でしたね。同時に震災の影響を強く感じる作品でもありました。

 あれから2年。今作は直接震災をイメージさせることはないけど、より普遍的な形その先を描いている気がします。
水の中の港との再会は喪失への癒し。
『ルーのうた』のたこ婆さんを思いだします。
(c)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会

 悲しみを乗り越えるには癒しが必要だけど、新たな人生を踏み出しても悲しみが消えるわけではない。悲しみを抱いたまま生きるしかない。

 『夜明け告げるルーのうた』が癒しの作品なら、今作の『きみと、波にのれたら』は癒しの先に見える景色を描いた作品じゃないでしょうか。

最後に:心がヒリヒリ痛む作品


 もちろん、甘々ラブストーリーの部分もすごくいいですよね。二人が笑いながら歌を歌ってる部分の演出。あれはなかなかすごかった。(笑)

 でも、自分が上で書いたような事って、言葉にすると逆に伝わらないけど、こういう作品に乗せると伝わる。

 甘々かもしれないけど見終わった後に心がヒリヒリ痛む娯楽としての感動じゃない、明るさと寂しさをあわせ飲むよう作品でした。

 まあ、前作とどちらが好きか?と言われれば『夜明け告げるルーのうた』の方が好みかなぁ・・・あの独特な感じが好きでした。

 『きみと、波にのれたら』はこれまで湯浅作品を敬遠してた人の方が向いてるかもしれませんね。

 アニメファンの裾野を超えて広がって欲しい作品です。

監督:湯浅政明
脚本:吉田玲子
音楽:大島ミチル
キャラクターデザイン・総作画監督:小島崇史
色彩設計:中村絢郁
アニメーション制作:サイエンスSARU
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2019年6月17日月曜日

映画『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』感想:フィクションで夢を見るという事

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』を映画館で見てきました。

 原作未読なのでまぁ〜ビックリですよね!TV版で事前にキャラの魅力をたっぷり吸い込んだからこそ味わえる感覚。

 期待を裏切らない展開で、自然と涙が流れる切ない物語でした。映像を楽しむというよりは物語を楽しむ作品。映画館で集中してみたい作品ですね。
『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』
予告編より画像引用
当ブログの画像引用について
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 それだけに、フィクションに何を求めるのか・・・見終わった後に色々考えさせられました。この結末を受け入れてしまっていいのか。

 でも、人生はやり直せないからこそ夢を見せてほしい・・・それがフィクションの一つの役割かなと。そうポジティブに捉えたくなる作品でした。良かったです!

※後半からネタバレありのレビューになります。

TV放映時から心待ちにしていた『青ブタ』劇場版!


 ホント楽しみにしてたんですよね。TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』が始まった当初からアナウンスされた劇場版

 当時、劇場版ありきのTV放映には賛否両論ありましたね。でも原作小説は未読の自分でも『これは絶対面白くなる!』って確信してしまうほど期待させる魅力がありました。
TV版で麻衣先輩への魅力を理解するのは必須!
いきなり鑑賞してもこの作品は味わえないよね。
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 PVの雰囲気とかすごく良かったし、何と言っても一番のクライマックスを劇場版に持ってくる感じがテンション上がります!

 もちろんTV版2クールでやってほしいっていう意見もわかるんですけどね。双葉のエピソードとかもっと厚くして・・・とかね。

 まあいろんな事情があるんでしょうけど、映画派の自分としては一気に集中して見られる劇場版は嬉しかったな。クオリティーもTVより期待できますし。

 ただまあ、期待していた映像については劇場版ならではというよりはTV版の延長でしたね。べつに悪くはないですけどね。TV的というだけで。

 まあ予告編を見てわかってたのでガッカリはしなかったです。(でも終盤に微妙に感じるところもチラホラ・・・笑)

TV版のハーレム展開は影を潜め・・・


 それは置いておいても、製作陣のこのエピソードは特別に作りたいという気持ちはわかりましたね。

 TV版ではハーレム展開が楽しくてある意味ベタな感じが楽しかったですよね。主人公の咲太の態度には最初ちょっと馴染めなかったけど、女性キャラの魅力が強くてどんどん引っ張られました。

 劇場版では牧之原さん(特に大学生Ver)が可愛すぎて、麻衣先輩ですら霞んでしまうのでTV版でしっかりキャラの魅力に浸らないとバランスが取れないかもしれませんね。
 TV版の青ブタらしいハーレム展開は影を潜める。
このシーンが唯一それっぽいシーンですね。
今回は牧之原さんが可愛すぎる!
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 TV版はキャラクターの魅力じっくりと刷り込んでいくような展開。そして劇場版はその総括をするような展開。TV版全体が伏線になるような凄さですよね。役割分担をしたうまい構成でした。

思春期症候群に納得するのが必須!


 今回の劇場版、展開はすごい複雑だけど割とスムーズに理解できました。複雑な割にこんがらがって来ないですね。

 量子力学相対性理論とか・・・それらしい理屈はつけているけど、思春期症候群というむちゃくちゃな土台の上に成り立っている物語。

 これもTV版を見慣れてるから入れるんですよね。いきなりだとかなり抵抗を感じると思う。
双葉の理屈はあくまでモチーフとして受け止めた。
劇場版でもすごく味のある活躍を見せてくれましたね。
TV版PVより
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 TV版のときは真面目にSFとして捉えようとして戸惑ったけど、途中から単にモチーフとして割り切れたので気にならなくなりました。

 この辺はTV版で慣れてもらうというシステムですね。根本的なトンデモ設定を納得しないと楽しめないという点では、同時期に上映した『ガルパン』と同じかも(笑)


次項からネタバレになりますのでご注意ください。



絶望のための伏線



 今回の作品。序盤は割とゆったりとした展開からどんどん加速してからの急展開が鮮やかでした。

 咲太の心臓の秘密がわかった時はなるほど!と伏線のつながりに感心しましたが・・・そのあとの展開は全く読めなかったなぁ。

 まさかね・・・麻衣さんの事故シーン。あれは心底ビックリしました。妙にリアルな効果音と相まってすごい衝撃。ホラー映画みたいに『ビクッ!』って固まってしまった。
この直前まで全く展開が読めなかった。
その後もどう着地させるのか祈るような気持ちに
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 正直あの辺は『おいおい勘弁してくれよ・・・』って感じ。麻衣さんの魅力に完全に染まっているからこそ生じる感情ですよね。

 それまでの『なんだかんだで人を助けていくラノベ主人公』らしい咲太の姿、それも全てこの絶望のための伏線だったか・・・と思ってしまうような展開。

 思わず腕時計を確認して、大丈夫、まだ時間は残ってる・・・なんか展開あるよな?あるよな?って祈るような気持ちでした。

嬉しい光明!


 でもこっからが真骨頂でしたね。これまでのトンデモ設定を複雑に駆使したような解決策の連続!

 相当強引な気もしますが、これもTV版で慣れたからこそ素直に受け入れられる展開ですよね。とくに『現在が未来』みたいな考え方はSFっぽくて好きだったな。

 それにしても牧之原さんが登場した時のホッとした気持ち・・・ほんと嬉しい光明!とはいえ牧之原さんはどうなるのか・・・って複雑な感情で涙腺が緩んできます。

 この物語にハッピーエンドはありえるのか?って。

ご都合主義のハッピーエンド?


 そしたら、ラストシーンの怒涛の展開ですよね。少女姿の牧之原さん・・・助かってる上に記憶もよみがえる・・・・?ってまさかの完璧なハッピーエンドですよ。

 更に言えば、麻衣さんとの再会だってそう。互いに気づかない存在になってる・・・そんな悲しいラストもあったはず。

 新海さんの秒速5センチばりに後味が悪いかもしれないけど、それはそれでアリだと思う。(そういうのもすごく好きなので)

 でもこの完全なハッピーエンドってなんなのか。嬉しい反面・・・いくら何でも都合よすぎないか・・・これでいいのか?ってちょっと考えてしまいました。
着ぐるみの謎が解けると見方が変わるシーンですね
TV版序盤との繋がりが見事な展開
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

ご都合主義のハッピーエンド?


 でも自分はこう思ったんだよなぁ・・・現実なんて事故で死んだら終わりなわけですよ。奇跡なんて起こらない。それでおしまい・・・わかってる。

 でも、だからこそ夢を見せてもらいたい。確かにさっきまで自分もハッピーエンドを求めていたじゃない。現実にはあり得ないのはわかってる・・・それでも・・・という気持ち。

 それがフィクションによる癒しだと思うんですよね。

 べつにフィクションが全て癒しだというつもりはないんだけど・・・『ラノベ』の一つの役割は厳しい現実を生きる人への癒しだと思う。

 だからこそ中途半端な後味の悪さを残さず、完璧なハッピーエンドで着地したのかなと。ご都合主義を通すための思春期症候群であって色んな理屈なんだと。

 甘いかもしれないけど自分はこの夢みたいなハッピーエンドを受け入れたいんだよな。思春期症候群なんて無いよ、そんなもの(笑)わかってる。

 でも、そんな設定が荒唐無稽にならないのがアニメ。実写だと興ざめしちゃうかもしれない。ラノベだから、アニメだからこそ表現できる夢なんじゃないかな思うんですよね。

考察したくなるラストの展開!


 とはいえ、1度見ただけだとちゃんと掴めてないところがあるのも確か。

 特にラスト近くのシーン。牧之原さんの現在に改変があって・・・つまり彼女は病気を避けられた?そして夢で咲太との記憶をつなげることができたってことですよね。

 そして、咲太は麻衣さんとどうやって再会できたのか?

 二人にはかつての(未来の)記憶はあったのだろうか?・・・・バニーガール姿の麻衣さんは消えてしまったのだろうか。だとしたらなんだか寂しくもありますね。
バニーガール先輩も心配だけど
古賀ちゃんはどうなったのかはもっと気になります!
TV版PVより
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 それにラストには出なかった気がするけど、他の人たち・・・古賀ちゃん双葉たちとはどうなったの?

 彼女たちの思い出も消えてしまったとすれば・・・それは完璧なハッピーエンドとは言えないですね。相応の代償を払ったといえるわけで。でも古賀ちゃんは幸せになってて欲しいのですが・・・。

 その辺のエピソードも知りたいところだけど・・・考察したくてもよく覚えてない(笑)とりあえず咲太の制服はどうだったけ?高校は同じになったのかな?

最後に・・・後日談が知りたい!


 もう知りたいことだらけで(笑)とりあえず確認のためにもう一度はみたいですね。

 もし劇場版でわからなくても・・・後日談が知りたいですよね。原作ではどうなんだろう、パンフとかにのってるのかな?興味は尽きません。

 そう言えばエンディングは黒バックでちょっと残念だったかな。曲はTVからの発展で『不可思議のカルテ』良かったですけどね。ラストシーンからの流れで涙が流れました。

 満足度も高いですが、もっと知りたい!って小説も読みたくなる作品でした。

原作:鴨志田 一/原作イラスト:溝口ケージ
監督:増井壮一/脚本:横谷昌宏
総作画監督:田村里美/色彩設計:横田明日香

映画『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』公式サイト

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2019年6月14日金曜日

『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 5th LoveLive! ~Next SPARKLING!!~』ライブビューイング Day.2:初参加の感想です!

 行ってきました!『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 5th LoveLive! ~Next SPARKLING!!~』ライブビューイング Day.2 @109シネマズ菖蒲。初参加です!

 気持ち高ぶり過ぎたのか1曲目から涙がボロボロ。結局3曲後のMCまでずっと泣き続けてしまう始末でした。ホントすごい経験で頭がパンクしたようで(笑)数日経った今思うと、なんだか現実感がないというか・・・夢みたいな気がします。
入場特典のサイン入りポストカード
©プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!

 劇場版の感動を再現してくれる構成で、劇場版ファンの自分には感動せずにはいられないライブでした。そして2.5次元の凄さ、さらにはラブライブ!というコンテンツの幅の広さを実感する経験でした。

※後半から一応ネタバレありの感想になりますのでご注意ください。


初参加のライブビューイング


 ライブビューイング(LV)っていうのは映画館でライブの生中継をする応援上映会みたいなものですが・・・まあ、それは知ってますよね。

 自分はライブ自体が全く初めての経験だったので、LVにもかかわらずスッゴイ緊張しちゃって、ラブライバーの不文律に溶け込めるか・・・とか、良いトシして不安でいっぱいでした。

 そもそも自分は声優さんのライブは敬遠してたんですよね。『アニメはアニメとして楽しみたい』とか言って(笑)つい最近まで『さすがに声優さんのライブとかは無いかなぁ』って思ってたくらいです。

ライブは『あちらの世界』


 前作μ'sの劇場版も相当ハマった自分ですが、その時もライブはどこか他人事。『あちらの世界』って感じだったんですよね。別にラブライバーをバカにしてたわけじゃなくてアニメのイメージを変えたくないって気持ちだったんですよね。
関連記事  前作μ'sの劇場版の感想です。
劇場版 ラブライブ! 2度目の感想:やっと理解できた ミュージカルアニメとしての凄さ - アニメとスピーカーと
今作Aqoursの劇場版でも12回鑑賞。何度も号泣しましたが、やっぱりライブは『あちらの世界』って感じで、あえて目を向けずにいました。

ライブの扉が開いている!


 とはいえ、さすがにこんなにハマっててライブ未経験とかどうなの?って気はしてたんですよね。そんな時、同世代で劇場版ファンの御名城 亮さん(@ryo_g5963)がLVのチケット取りました!とのツイート。


 自分はラブライブ!のチケットなんて争奪戦で絶対取れないって頭から思い込んでいたので、LVが直前に空いてるなんて意外だったんですよね。

 調べてみたら、なんと自分の近所の映画館109シネマズ菖蒲でも上映してるじゃないですか!しかもまだ席が少し残ってるし!都心はともかく郊外のLVは端席なら多少空きがあるんですね。

 とにかく関係ないと思ってたライブの扉が開いている!それで心が動いたのですが・・・それでも抵抗感が(笑)まあちょうど忙しい時期ってものありましたし。どうしようかな・・・ってすごい迷ってて。

今これ見に行かないでどうする!


 そんな時てぎさん(@tegit)のブログ記事が最後の後押しになりました。
外部サイト  一ヶ月でわかる『ラブライブ!サンシャイン!!』の魅力/(3)2.5次元が教えてくれる「ほんもの」の意味 - こづかい三万円の日々

 これ読んで、まさに自分が ラブライブ!そして、Aqoursというコンテンツで考えていた 2.5次元の答えじゃないか!って。しかも、劇場版が大好きな自分がこれを見に行かないでどうする!自分が行くとして『5thを置いて他にあるか?』ってことですよ。

 そう思って予約ページみたらDay2は『残り1席』ですよ。これはもう天啓ですよ(笑)自分が予約して『完売』の表示になった時のなんともいえない達成感!

 もう向こうの世界に行くしかない!って腹をくくりました

 前日はDay1のセットリストからとりあえず一通り曲を予習。初めて聴く曲もあるので助かりました。っていうかこんなレベルなんですよね・・・自分は。

 ゲームもやらない、TV版も1周しただけの極端な劇場版偏重主義者。偏りも甚だしいファンです。大丈夫なのか・・・。

すごいアウェー感とトラブル!


 当日は一応光る棒くらいは持ってないとな・・・って100円ショップで調達して(恥ずかしながら正規品を買う余裕がない)映画館へ到着。

 いつもの映画客層と雰囲気が違うな・・・劇場版12回で慣れてる自分ですが、なんだろうこのアウエー感(笑)ちょっとやばいです。

 自分の席は最前列の右寄り前列付近は余り席だから初心者が多いのかな・・・と思ったら全然そんなことありませんでした(笑)

 前列センター席の男性はおもむろにキャラのプリントされたシャツを着はじめて『おおっガチの人だ!』って感じ。結局2列目までは全員立派な光る棒を持ってたし自分は100均で恥ずかしいくらいでした。

 開始直前に会場のメットライフドームが映りますが・・・なんと画面が緑色!係員の方が『現在映像トラブルとなっております』とアナウンス。おいおい!こんな画面で1曲目が始まったら台無しだよ(泣)って、不安と高揚感でおかしな気分に。

 ああ、もうダメだかなぁ・・・と思った開始1分前にキレイな映像が。よかったーとホッとする間も無く会場が暗くなります。

そんな興奮と混乱状態から始まった1曲目!


 『僕らの走ってきた道は…』劇場版冒頭のミュージカルシーン!

 まさにこの作品を象徴するような曲。劇場版ファンにとっては最高の幕開け・・・でもごめんなさい。なんか頭真っ白になってしまって途中からよく覚えてない(泣)

 とにかく感極まってしまって・・・涙がボロボロ出てきちゃって、顔をハンカチで押さえて光る棒が振れないで自分の顔を照らしてる感じ。

 覚えてるのは初めの方、千歌役の伊波杏樹さんのソロの出だしが少し不安定に聞こえて「ああ、やっぱり二日目だから喉が荒れてるのかな・・」なんて妙に冷静に見てたりして。

 でもすぐ持ち直してみんなの歌声が聞こえて・・・そこからは断片的な記憶ですね。善子ちゃんを演じる小林愛香さんのステップがキレイにキマってる(あのシーン大好き)・・・とか。

 とにかく頭がパンクしたようで記憶が途切れ気味なのが残念。それでも必死に見ていた気がします。

 2曲目の『スリリング・ワンウェイ』は自分には馴染みがないけどノリの良い曲なんですよね。先ほどのセンターの人も立ち上がってすごい盛り上がり!自分もその盛り上がりに当てられるように涙が止まらないし。

 そして冷静になるヒマもなく3曲目の『青空Jumping Heart』へ。TV1期OP主題歌です。冒頭から泣きますよね、これは!

 コールしたくっても全く声なんか出ないです。よくみんな泣かないでいられるなぁ!ってくらい。完全に舞い上がってましたね。結局その後のMCまで涙が止まりませんでした。

 まあ、MCの自己紹介とかコールアンドレスポンスとか、その辺はさすがに自分にはまだハードルが高かったようで一旦冷静に戻されましたが(笑)そうは言っても、ドームの大観衆とLVの熱気に呑まれてて普通ではなかったと思います。

キャラクターと渾然一体となる2.5次元


 それにしても千歌役の伊波杏樹さん。すごいですね。内から湧き出るような華のあるエネルギー感。にもかかわらず普通星人でもある千歌ちゃんの雰囲気を壊さないんですよね。ホントにキャラと声優さんが一体となってる感じ。

 以前の自分は『言ってもアレ、コスプレじゃないですか?』って思ってたんですよね(笑)今言うと怒られそうですが。

 でも、そういうのじゃないんですよね。キャラクターと渾然一体となってて不可分な感じがするんですよね。わからない人にはなかなか伝わらないと思うけど。

 確かに演技してるんだけどモノマネとは違うんですよね。アニメ本編と違って完全な演技じゃないから、どうしたって地の姿が出てくるし、それを隠してもいない。自分たちファンはそれを丸ごと受けとめる感じ。

どちらが本当でどちらが演技とかじゃない


 特に曜ちゃん役の斉藤朱夏さんは、MCやってる時の地が強く出てる感じと、曲が始まった時の曜ちゃんに見える感じに継ぎ目を感じない。どちらが本当でどちらが演技とかじゃないんですよね。見ていて何度も驚かされました。

 梨子ちゃん役の逢田梨香子さんはまた違ってて、逢田梨香子さんという人をアニメ化して梨子ちゃんになってるんじゃないか?って錯覚してしまうほど。ああ、なんか梨子ちゃんがいるって。演技を超えたような怖いくらいのシンクロ感を感じました。

 特に2年生はわかりやすくて、ライブシーンで『Aqoursがいる!』って最初に見えたのは2年生のシーンでしたね。

『逃走迷走メビウスループ』の美しさ!


 そして3年生の『逃走迷走メビウスループ』これは劇場版でも本当に好きなシーンでした。とにかく美しくて何度見ても感激のシーン

 ライブでもあのシーンを再現!よかったなぁ・・・劇場版と違ってフルバージョンでたっぷり見たわけだけど、もうあっという間に終わってしまった気がします。

 ライブ中は夢中で忘れてたけど3年生にとってはある意味特別なライブだったんですよね。ダイヤさん役の小宮有紗さんのMCの表情。後で思い返すと複雑な感情が漏れ出るような表情が印象的でした。

SaintSnowの奇跡!


 SaintSnowの『BelieveAgein』もすごく良かったですよね。ここでも涙出てしまいました。

 聖良さん役の田野アサミさんの歌声はすごいですよね。『Over The Next Reinbow』でも聖良さんのバックで伸ばす歌声が感動的だったなぁ。

 そして理亞役の佐藤日向さん、MCの自己紹介でテンパってる感じだったけど、あれだけの大観衆だもんね。当然ですよね。でもここでミラクルが起きたんですよ!自分だけかもしれないけど。

 田野アサミさんに『言い残したことは?』と問われて、レコーディングの不安とか裏話を語る彼女・・・。

 『あれ?理亞ちゃんじゃなくて、普通に声優・佐藤日向のインタビューになっちゃってない?』って見てて一瞬焦ったんですが、この『思いを込めすぎて空回りしてしまう』感じが逆に理亞ちゃんに見えてくるんですよ!

 なんか思いがけない展開で・・・自分にはあの時確かに理亞ちゃんが見えたような気がして感激しました。

 その後の田野アサミさんの自己紹介がまたウマイのね。すごい安定感!田野アサミさんって見た感じは聖良さんと違う印象だったけど、このMCで本当に聖良さんに見えてくるんですよ。熱い心を秘めた優しく冷静なお姉さまの姿ですよね。

 自分は声優さん詳しくないので、勝手な先入観で『田野アサミさんってアーティスト志向っぽいからこういうの本当は抵抗あるんじゃないかな』なんて誤解してたのですが、このMCを見てまったく見方が変わりました。彼女のシンクロ率高すぎ!

ラブライブ!愛を感じる姿


 あとやっぱり、花丸ちゃん役の高槻かなこさんは印象深かったな。すっごい健康的な感じが花丸ちゃんとダブりますね。ラストMCで叫ぶシーンは感動してしまった。

 そして、ルビィちゃん役の降幡愛さんがね。本当印象に残りました。サンシャイン!!がTVで始まった時、μ'sの思い出もあって見るのに抵抗あったんだけど、それ以上にルビィちゃんの演技に抵抗があってこれはちょっと難易度高いかな・・・って思ったんですよね。

 それが劇場版にハマって抵抗感が薄れてくると逆にクセになったわけですが、ライブでも一番難しいキャラだと思うんですよね。

 それだけに彼女の本当にラブライブ!愛を感じる姿を見ていて、そこにルビィちゃんが見えた時になんか伝わってくるというか、応援したくなる気持ちになりました。


劇場版の空気を再現したアンコール!


 最後、アンコール後の終わり方。すごくキレイでしたね。最後のMCで目一杯挨拶してくれたAqoursを見ているからこそ、一気に駆け抜けるようなアンコールが映えました。

 最後の『NEXT SPARKING!!』に繋がる流れ。劇場版とオーバラップした演出は一旦締めた後だからこそ感じる空気感だと思います。

 3年生が卒業した後の劇場版のラストライブってまさにアンコールですよね。もういない3年生。でも彼女たちは心の中にいる!

 それが今まさに目の前で起こっているんですよ。夢のようなあのシーンをいま再現している。そこに言葉は必要ないんですよね。

 この構成は本当に素晴らしいと思いました。劇場版を愛している自分には最高の締めくくりでした。

Aqoursのライブを経験して・・・


 自分がライブを見なかった理由は、やっぱり大好きなアニメのキャラクター上書きされちゃうんじゃないか?って思ったから。自分の中で変わって欲しくなかったんですよね。

 結果としては・・・大丈夫だったみたいです。なんかむしろ強化されたような気すらします(笑)まあ本当のところはもう一度劇場版を見てみないとわからないけど。

 これはラブライブ!、そしてAqoursならではの2.5次元表現だからかもしれないし、劇場版の後という自分の見た時期も良かったのかもしれない。

 自分は3次元アイドルはあまり興味がなくて、それはAqoursを見た後も変わらないみたい。でもμ'sの劇場版で3次元にとらわれないアイドル表現に感動した自分としては、その拡大版としての2.5次元というのは『2次元アイドル表現の一部』として受け入れられるみたいです。
関連記事  アニメのアイドル表現について。前作μ'sの劇場版の総括です。
『ラブライブ!』は私達に何をもたらしたのか? - アニメとスピーカーと

 まあ、理屈は置いておいて、とにかく今回初ライブ体験でこのライブに参加できたのは幸運でした。

ライブビューイングのメリットとデメリット


 それにしても、さすがに最前列は首が疲れますね(笑)3時間半ですからね。でもドームの現地組の人に比べればラクですが。当日は雨でほんと寒そうで心配でした。

 LVはラクだし見やすいし聴きやすいしそういう意味では良いですね。ただ、残念だった点はアニメ映像とライブ映像のバランスですかね。

 一つは、人物のアップが多いので、バックのアニメ映像が余り見えないということ。でもこれは痛し痒しで、代わりにアップを見られるよさもありますね。大スクリーンの没入感はあります。

 ただ2.5次元という意味では、アニメ映像と声優さんを同時に見ることでオーバラップするよさがあると思うので、そこは現地ならではの楽しみなのかもしれません。

 もう一つは、ライブとアニメのスイッチの問題。LVではアニメ映像を最後まで画面で見せるので、ライブ会場にAqoursの姿が見えても画面に映らないってのが残念ですね。

 音声では『うぉー!』って歓声が聞こえるのにLVではアニメ映像のまま。アニメ終盤からはライブ映像に切り替えてもらって、アニメとライブを切れ目なく表現してくれると最高だったなぁと思いました。

こんなにもラブライブ!の世界観を共有してる人が!


 それにしても何万人もの人たちがこの『ラブライブ!』という世界観を共有して楽しんでいるという事の凄さですよね。はっきり言って劇場版も相当ハイコンテクストな作品ですが、ライブはさらに複雑な文脈を要求されるわけですよ。これはホント凄いことだと思います。

 ドームにいる数万人のファンと全国・世界のLVを見ている大勢のファン。本物のラブライバーの勢いに圧倒されました。

 今回LVで一緒になったラブライバーの皆さん。序盤から一人立ち上がって棒を振るセンターの彼。そしてお母さんと一緒に来ているミドルティーンの女性。隣の彼に呼応するように立ち上がってコールする姿に胸が熱くなりましたね。 

 自分の隣で「すげぇカワイイ」と呟き続けた彼も、映画ならともかくライブだと全然気になりませんね。むしろ「ウンウン」と頷いでしまいます(笑)

 そう言ってる自分もその隣で、終始ハンカチで顔を押さえながら涙流してるおっさんですからね。なかなか濃いメンバーばかりの前列。ある意味ベストなポジションで参加できた幸運に感謝です!


謝辞


 ライブビューイングが自分事だとTwitterで気づかせてくれた御名城 亮@ryo_g5963)さん、これは自分が見るべきライブだとブログ記事で後押ししてくれたてぎ@tegit)さん。

 そしてTwitterタイムラインで盛り上げてくださったフォローしてる皆さん。おかげで参加することができました。ありがとうございます!

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2019年6月2日日曜日

映画『プロメア』感想(短評):TRIGGER作品に憧れる自分

 映画『プロメア』を映画館で見てきました。かなり評判良かったので期待値を上げすぎちゃったかな。良いところも多くて嫌いじゃないけど・・・少し自分には合わなかったみたい。でも個性的で他にはない魅力があるのも確かな作品。
映画『プロメア』予告編より画像引用
当ブログの画像引用について
©TRIGGER・中島かずき/XFLAG

 TRIGGER作品ってテンション高くて自分は合わないくせに、なぜかすごく憧れがあるんですよね。正直こういう作品にノれない自分に悔しさを感じます。

※終盤に少しネタバレあるレビューです(注意書きあり)

俳優の個性を全面に出した演出


 本作は主要キャラに軒並み俳優さんを起用。松山ケンイチさんや堺雅人さんの強い個性を消さずに、むしろ前面に出したような作品でしたね。まるで松山ケンイチさんにインスパイアされて作ったんじゃない?ってくらいでした。
堺雅人さん演じるクレイ
目の感じとか堺雅人さんに見えてきます
©TRIGGER・中島かずき/XFLAG

 堺雅人さんもキャラを見ているとご本人に見えてくるくらいでした。声優の顔が見えくる演技ってあまり好きじゃないんだけど、この作品では意外と違和感ないんですよね。多分あえてキャラと声優さんの個性を一致させているからかな。

 3人とも俳優として実力派だし、この作品は決して宣伝のために俳優さんを使ったのではないってのは明らかですね。とはいえお客の1/4位は女性だったのですが、これはリオ役の早乙女太一さんの効果なのかな・・・?

 ちなみに堺雅人さんの演技が評価高かったけど『半沢直樹』の演技って感じで意外性はなかったかな。熱い方の堺雅人さんって感じでした。むしろ松山ケンイチさんがずっと叫びっぱなしでスゴかったですね。

気になる声優さんにも注目


 それに対して脇を固めたのが声優陣。個人的にすごく印象的だったのはアイナ役の佐倉綾音さんでしたね。特にファンってわけじゃなかったんですが『この声気になる〜!』って思ってしまった。『ラーメン大好き小泉さん』の大澤悠役の方だったんですね。
佐倉綾音さん演じるアイナの声は魅力的
主人公ガロは松山ケンイチさんのイメージ
©TRIGGER・中島かずき/XFLAG

 他にはやっぱり新谷真弓さんが印象的ですね。自分はフリクリファンってわけじゃないけどやっぱりハル子を思い出しますね。少しの役でも存在感がすごいですよね。ところで新谷真弓さんって自分より年下でびっくり(笑)'75年生まれだって。年上かと思ってた。

 あと注目してたのは吉野裕行さん。小悪党役が大好きな声優さんなんですがバーニングレスキュー副隊長と言う割に意外と目立たなくって残念(笑)
関連記事 劇場版『フリクリ オルタナ』前作未見の感想:絶望を抱えて希望を叫ぶ、オルタナティヴ・セカイ系の挑戦 - アニメとスピーカーと‥


レッドゾーンギリギリがうまい


 本編の方は予想通りというかTRIGGERらしいというか・・・とにかくハイテンション!正直言うとラスト30分までは押しが強すぎて逆に退屈感が・・・どうも自分はテンション高い状態が続くと飽きちゃうみたい。
個性的な明るい色彩が特徴だが
暗いシーンの色彩も印象的だった
©TRIGGER・中島かずき/XFLAG

 『ニンジャバットマン』でもそうだったんですよね。同じく中島かずき氏が脚本の作品。そう言う点では似た作品かも。でも『プロメア』の違うところはハイテンションながらも一本調子になってない所が良いですね。
関連記事 ニンジャバットマン 感想(短評):熱すぎるハイクオリティー作品 - アニメとスピーカーと‥

 テンション高い状態ながらも、レッドゾーンギリギリで飽和させないように緩急つけてる感じ。『ニンジャバットマン』がクライマックスにかけてテンションが飽和してしまいついていけなくなるのに対して『プロメア』はタメの部分がうまくてクライマックスをしっかり掴んで行ってくれました。

やっぱりこの個性は魅力


 『飽きた』とか『好みに合わない』とか散々いってて言うのもなんですけど、やっぱり『プロメア』は捨て置けない魅力がありますね。TRIGGERの作品、キルラキルの序盤とかすごく好きだったし。やっぱり個性的なところが好きなんだと思う。
お家劇的な文字を使った演出
すごい変形ロボットなど『らしさ』満載
©TRIGGER・中島かずき/XFLAG

 今回も劇中に文字を出してくる演出は良かったし、クライマックスにタイトルが入ってくる部分はちょっと感動しました。エンディングもはアメリカ映画風だけど良かったですね。ああいうEDの作り方はあまり好きじゃないんだけど、この作品については不思議と嫌いじゃなかった。本編からの統一感があるからかな。

細部のSF設定がすごく良い


 大枠の設定もすごく大胆なのに、細かい点で妙にカッチリしたSF設定なのも好きだったな。移民先の太陽フレア爆発の設定なんて意外なくらい細かい設定ですよね。

 これって移住先候補になるような近傍の地球型惑星なら、赤色矮星系になる確率が高いという前提ですよね。小さな恒星系は惑星の位置が近くてフレア爆発の影響が大きい。一見すると非科学的な設定の物語ですが、細かい部分はこだわってるのを見ると、あえてやっているとカッコよさを感じますね。
外部サイト 赤色矮星を巡る系外惑星の脅威はX線:AstroArts 

 物語自体も抑圧する者とされる者の構図とか、分かりやすいのに陳腐になってないのもスゴイ。この辺もさすが劇作家って感じ。隠された真実も意外性がありながらも納得感もある展開で好印象でした。

※次項ネタバレあります。

メガネ女子が実質地球を救ってる!


 あともう一つ言いたいのはアイナのお姉さんのエリス!メガネの似合う女性研究者ですが大活躍でしたね。実質彼女が地球を救ったヒーローでしたね。エリスをみてるとシドニアの騎士田寛ヌミを思い出しちゃいました。
同じくメガネっ娘研究者の田寛ヌミを連想
こちらは非常に悲しい展開で今でも心残り
(シドニアの騎士 Webより)
©TSUTOMU NIHEI・KODANSHA/KOS PRODUCTION COMMITTEE

 田寛ヌミの扱いがすごく心残りだったので、なんだかエリスと被ってしまって・・・シドニアの借りをプロメアで返したような気がしてしまいました。

最後に:TRIGGERの作品に憧れる


 まあ絶賛でも酷評でもない妙な感想になってしまいましたが・・・この作品を見て自分は『TRIGGERの作品を好きな人になりたい』人なんだなぁって自覚しました(笑)
まず、TRIGGERのロゴがムチャカッコいいんですよね(笑)
©TRIGGER・中島かずき/XFLAG

 ちなみに『キルラキル』の1話は感動したし、スタッフは違うけどTV版『リトルウィッチアカデミア』もすごく好きです。でもハイテンションすぎると振り落とされちゃうんですよね。でもまた食らいつきたくなる不思議な魅力

 『プロメア』も全体としては肌に合わなかったけど、やっぱりTRIGGERの魅力的な部分がある作品で、そこが自分の琴線に触れたんだと思います。

プロメア公式サイト:https://promare-movie.com

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