『アニソンオーディオフェス 2025』に出品しました!自作スピーカー10作品+アンプ1作品を全レビュー!

2026/01/26

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 12/28にカノン5Dさん主催の自作オーディオイベント『アニソンオーディオフェス2025』に参加してきました!今回は前身の『アニソン試聴会』から数えて10回目の節目。私自身も8回目の参加となります。

私は初披露となる2ウェイ作品で発表をさせていただきました。

 今回は自作スピーカー10作品自作アンプ1種の発表がありました。初出品の方も多くバラエティーに富んだ内容でしたね。そして、ラストには主催のカノン5Dさんより驚きの発表が・・・その前に、今回も各作品の紹介&レビューをさせていただきます!

イベントのショート動画を作りました!
作品を2分で一覧できます。

 過去のイベントの様子は下記の記事をご覧ください♪(さすがに多くなった!)

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目次(リンク付き)


 このイベント(略称アニオフェス)は試聴曲がアニメ楽曲縛りという以外はレギュレーションがほぼ無い自作オーディオイベント。技術的な話題だけでなく楽曲を含めてみんなで楽しもうというコンセプトのイベント(だと思います)
 なお、著作権処理については主催者様より一括してJASRACへ利用申請いただいています。

 当日の試聴楽曲については公式ページのほうでカノン5Dさんがまとめてくれています。試聴曲リストも作ってくれているのでぜひご覧ください!また、出品者の資料もリンクさせていただきました。こちらにも楽曲への想いが書いてあったりしますのでぜひお読みください!

AudiFill: アニソンオーディオフェス2025 公式ページ

今年の会場セッティング

 会場は今年も東京郊外の東小金井マロンホールです。12/28とかなり年の瀬の開催でしたが、天気も良く多くの方の来場がありました。今年は著名なオーディオライターさんが複数来場なさったりしていつも以上に熱気を感じました。
レイアウト変更で広くなった試聴席
今回はやや後ろでの試聴となりました。

 今回は試聴席の両側にあった反射ボード撤去し、スピーカー両側のみの配置とする事で試聴席にゆとりを持たせる形式になりました。最終的に20人程度と多くの来場者がありましたのでカノン5Dさんの良い判断でしたね。

今回は座席横の斜めのボードがなくなりました。
出典:AudiFill Webページ


 今回はトラブルもなく、私も前日の準備日からの搬入で落ち着いて音出しができました。他の出品者さんのお話も聞けるので良いんですよね。(とはいえ、当日にトラブル発生してしまいましたが 汗)

 それでは次章から個別作品のレポートとなります。あくまで私個人の印象ですのでご了承ください。特に音質については座席の位置などによっても変化しますので参考程度ということでご理解ください。

幻魚白蝦蛍烏賊さん「柔らかスピーカー」

内部を大幅刷新した新たな柔らかスピーカー

大きく口を開けた開口部が特徴の今作
卓上で使いやすいサイズと形状
(Photo:カノン5Dさん)

【作品紹介】

 3Dプリンターで軟性素材(TPU)を用いたエンクロージャー作りを追求し続けている幻魚白蝦蛍烏賊さん。前回で完成形かと思いきや、今回は大幅な変更を加えて新たな進化を実現しました。
 まず、これまで必須だったユニット背面の大きな錘を撤去してしまいました。軽量なエンクロージャーの安定と、不要振動の防止に大きな役割を持っていましたが、安定性はデザインの工夫で確保し、その空いたスペースに大型のバスレフポートを内蔵させました。
 そして3Dプリントならではの自由なダクト造形に加え、気柱共振を抑えるダクト入り口の工夫など、個人的にも注目点の多い作品です。

ユニット重量だけで安定するように工夫された形状
昨年の作品よりやや全長が長くなっている印象。

 また、使用ユニットは昨年話題になったガラスコーンのMarkAudio Alpair5Gです。こちらについても実際生で聴くのは初めてだったりするので楽しみです。

【試聴してみて♪】 

 低音の量感がありつつ締まっていて非常に聴きやすいクリアな音質でした。大きな開口部ですが、癖や変な響きがなく、ダクトの工夫がしっかり効いている印象です。
 大音量でもボーカルに歪みを感じず安心して聴くことができました。ピアノも過剰な響きは抑えられ聴きやすいですね。フルレンジ一発とは思えないモニタースピーカー顔負けの端正な音という印象でした。
 本来は卓上での使用を想定されている作品だと思いますが、大音量でも崩れないのは流石です。デスクトップで近接試聴ではさらに良い印象になるのかもしれませんね。本当にとても高い完成度だと思います。

ガラスコーンのAlpair5Gも好印象
デスクトップで使いやすく少し上向の形状になっている。

作品資料https://www.audifill.com/event/021_030/025_2025_genge.pdf

ゆいぴす!さん「タマシャモ」

オリジナル設計のコンパクト鳥型バックロードホーン

小型でかわいらしい外観

【作品紹介】
 24歳の若手ビルダー、ゆいぴす!さんによる鳥型バックロードホーン(BH)です。使用ユニットはFOSTEX FE83-Solで、内部構造はオリジナル設計。音道は約2.2mと長く取られており、低域の増強を狙った二重ホーン構造が特徴です。鮮やかなグリーンの塗装が目を引きますね。
 ゆいぴす!さんはFE203Σ-REを使った大型の鳥型BH『オウサマペンギン』(炭山アキラ氏設計)も使用しており、小径ユニットの点音源の良さを活かした作品も作ってみたかったとのことです。ご本人は低音の量感に不満を感じているようでしたが・・・当日はどうだったでしょうか?

【試聴してみて♪】

小型も朗々とした鳴りっぷりの良さがありました
(Photo:カノン5Dさん)

 ご本人はネガティブな評価もされていましたが、いやいや朗々とした鳴りっぷりでしっかりバックロードホーンらしさが出ていた気がします。やはり広い会場で大音量で鳴らすのが似合いますね。低音についても不足感は感じずバランスは決して悪くありません。モリモリ出るという感じではありませんが、BHらしい力強くぶつけるような低音の雰囲気が出ていました。また、高域はクリアで歯切れ良く、曲によってはややきつめに感じる場面もあるものの、それがBHらしい個性として機能していた気がします。

 それと、ゆいぴす!さんは古いアニソンの知識が豊富でとても驚きました。やっぱり若くして鳥型BHを作るような人はただものじゃないですね。

作品資料https://www.audifill.com/event/021_030/025_2025_yuipisu.pdf
製作過程(note記事):https://note.com/k_onlovel0ve/n/n7c4dc40a763f

kato19「コンパクト2way」

卓上で使える無垢材併用のウェーブガイド付き小型2ウェイ
後底部に大きな切り欠きを作り卓上でも角度をつけやすくしています。

【作品紹介】

 次は私(kato19)の作品です。
 最近はインパクト重視のコンテスト向け作品での参加が多かったのですが、今回は卓上で使える実用的なスピーカーを目指しました。
 当初はONKYOのフルレンジユニットを前提にしていたのですが、やはり発表するとなると低音が物足りなく(ONKYOのフルレンジが悪いのではなく小容量なので仕方ない)NFJで購入した10cmパルプコーンウーハーに変更。ツイーターは前作でも使用経験のある、Apple HomePod内蔵ツイーター改造品に自作ウェーブガイドの組み合わせです。
 奥行きのない小箱で低音を稼ぐため、L字型のツインダクトを採用。さらに重量のあるユニットを底面から支える柱構造も取り入れました。
 材質は前作で好評だったMDFと無垢材の張り合わせ技法を流用。バッフル〜上面は合皮貼りです。オーソドックスな構成ですがデザイン的には気に入っています。

【試聴してみて♪】

スピーカースタンドと比較してもかなり小型です
(Photo:カノン5Dさん)

 当日は4曲流したのですが、実はトラブルが・・・最後の『響け!ユーフォニアム』より『三日月の舞』で特定の音域で片方のスピーカーから異音が出ちゃたようで(冷汗)焦りました。前日のテストでは問題なかったのですが、当日は少し音量を欲張っちゃったせいでしょうか・・・一部気づいた方もいらっしゃたようですみません。やっぱり家だと出せない大音量なのでもっとテストが必要だったと反省です。

 ただ、みなさんの感想を拝見すると、外観だけでなく音質的にも好評をいただけて嬉しかったです。特に吹奏楽曲、楽器系との相性の良さについては複数の評価をいただき嬉しいです。
 低音についても決して下まで伸びているわけではないのですが、上下のバランスの良さを評価する声が複数あり良かったです。ネットワークについても3kHz前後を少し盛り上げた味付け具合をポジティブに評価いただけました。
 もっと高級なユニットでも聴いてみたいという意見もあり嬉しいですね。本作のユニットは安いですがメーカーバルク品なので決してチープな物ではないです。ただ、著名なメーカーのユニットで試したいなという気もします。今後の課題ですね。

作品資料https://www.audifill.com/event/021_030/021_2024_grape.pdf

yasimov_saitoさん:「HRS-A2」

アルミ精密加工の重量級スピーカー
見た目でわかる素晴らしい精密感
取り外し可能な台もアルミ製
(Photo:カノン5Dさん)

【作品紹介】 

 yasimov_saitoさんは初参加ですが、宇宙航空機器の精密加工などを行う会社を営まれているその道のプロ。その技術を活かしてアルミ削り出しエンクロージャーに挑み続けて4作目となるモデルとの事です。
 重量は1本約13kgもあり試しに持たせてもらいましたがすごい重量感でした。資料にあるように厚みの変化するパネルを組み合わせており内部は平行面をなくしています。極めて精密な加工で多数のビス止めにより剛性の高い構造となっています。
 さらに表面は塗装でなくアルマイト着色となっており独特の美しさです。金属製エンクロージャーはいろんな種類がありますが、この製法が使える人は滅多にいないでしょうね。

【試聴してみて♪】

9.5Lとたっぷりの容量で量感のある低音

 たっぷりとした量感の低音が非常に印象的でした。金属箱の重量を活かした安定したバスレフ動作により低音がモリモリと出てきます。それでいて箱の共振は感じられないので中高域もクリアで見通しが良く、弦楽器の音色もキレイに表現されていました。振動板のエネルギーが無駄なく音波に変換されているというイメージがします。
 吸音材を使っていないので伸びやかで開放感のある音が気持ちいいのですが、かわりに女声ボーカルに僅かにひずみが感じられるかも。ただ『愛・おぼえていますか』では、その見通しの良い歌声におもわず感動してしまいました。人の心を動かす音ですね。フルレンジとしてはこれ以上ない音質だと思います。

パッシブるあさん:「受動娘娘 Mk.ⅡA」

小型2ウェイ+大型パッシブラジエーターの推し活スピーカー
けものフレンズを意識した可愛いデザイン
ロゴが良いアクセントになっています

【作品紹介】 

 こちらも初出品のパッシブるあさん。『中華ドライバーでの2Way製作』をコンセプトに、測定とシミュレーションに基づいて設計された作品です。
 Kasun製のソフトドームツイーターとAiyima製 3インチウーハーという小型2Wayに、大型の5インチパッシブラジエーター(PR)を背面に組み合わせています。PRには独自に錘の取り付け台座を追加して共振周波数を調整可能にしている本格派です。

裏面に大型パッシブラジエーター
私の製作記事も参考にしていただいたとの事(感謝!)

本格的なネットワークを内蔵

【試聴してみて♪】

正面に小型ユニット(8cmウーハー)が並ぶ独特のデザイン

 冒頭に『けものフレンズ』の推し活宣言で笑いがありながらも、スピーカーの音質も大変レベルが高かったです。パッシブラジエーターが無理なく動作しており、強調感のない穏やかな低音の伸びを感じました。
 モリモリとした量感ではありませんが、質の良い密閉型のような自然な低音感。高域もそれに合わせて穏やかに調整されており、ボーカルに歪みがなく非常に聴きやすいバランスです。

 穏やかとはいえ、鉄琴やベルなど金属音も美しく表現されており不足感はありません。正確な表現でボーカルのユニゾンなどとても気持ちよく聞こえました。また『このはな綺譚』のピアノの音色が大変美しく印象に残りました。

作品資料https://www.audifill.com/event/021_030/025_2025_passive_uwarua.pdf

タニヒロさん:「JBL D130 ポリカバッフル2025」

38cm大型ウーハーの独自後面開放型

積極的にバッフルも振動させる構造
ウーハーの存在感がすごい
(Photo:カノン5Dさん)
【作品紹介】 
 タニヒロさんは独自の後面開放型スピーカーを数多く発表されていてアニオフェスでも常連です。今回は38cmの大型ユニットJBL D130を使用した、ポリカーボネート製バッフルの後面開放型スピーカーです。バッフル板そのものが振動板に追従する特殊な構造を採用しています。ツイーターにはヤマハ JA-0506Bを使用し、音の干渉を避けるため別バッフルに装着されています。
 以前、タニヒロさんにお会いした時に『実は大型のものがあって、ただ持ってくるのが大変で〜』という話をお伺いしていたのですが、とうとう実現となりましたね。いつもは10cm-20cmクラスでの作例ですが別物と言って良いレベルの存在感。
 このタイプは見た目はあまりにも異形ですが、それに反して意外なほどバランス良く鳴るのは過去の出品作をご覧いただければと思います。

【試聴してみて♪】

今回はホーンツイーターを追加
ラックス製のデバイディング・ネットワークを使用

 最初の出音から『高能率!』とわかる勢いのある音に圧倒されます。昨年までの小型作品とは別物感がありますね。従来作品では後ろに回り込むような音場感が特徴でしたが、今作はボーカルが(ピンポイントではなく)前方の空間にふわりと広がる独特の音場感です。
 高域はホーンツイーターの個性が強く出ており飛び散るような音が鮮烈でした。特に荘厳なコーラス曲との相性は抜群でしたね。音数が増えると解像度は厳しくなりますが、ボーカルの歌声などは魅力的。
 それにしても、これだけ大型で共振部分が多いにも関わらず変な異音が全然出ないのは驚きです。貴重な体験をさせていただきました。

作品資料https://www.audifill.com/event/021_030/025_2025_tanihiro.pdf

狐遣いさん:「電力増幅装置 例のひそやかなシリーズ」

シンプルで色付けのない音を狙ったD級アンプ

ボリュームのないシンプルなD級パワーアンプ
当日はラックスマンL-507uxⅡのプリアウトを使用
(Photo:カノン5Dさん)

【作品紹介】 

 昨年までスピーカー出品で参加なさっていた狐遣いさん。今回は自作アンプでの参加です。学校の構内放送設備をヒントに単純な機構で音の色付けを排した設計を目指したとのこと。D級アンプのTA2020-20をベースにボリュームを排したシンプルな構成。また、LED式レギュレータによる低ノイズ電源や高品質なパーツ交換など、単に交換するだけでなく実際に音を確認しながら行っておられます。作品資料も詳細な読み物となっていて素晴らしいですね。
 今回はかさじぃ〜。さんのスピーカー「Mono60%」を接続しての試聴です。感想はラックスマンL-507uxⅡプリメインアンプ出力との比較となります。

【試聴してみて♪】

 TA2020らしい解像感はそのままに、さらに荒さのない柔らかく聴きやすい音に仕上がっていました。いかにもD級という解像感というよりもアナログアンプのような落ち着きを感じます。
 締まった低音と柔らかな高音のバランスが心地よく、小型ということもあり自分も使ってみたくなるアンプですね。これまでのスピーカーの方向性ともピッタリな気がします。また、楽曲についても、変身シーンの楽曲をメドレーにするなど工夫があって楽しかったです。

作品資料https://www.audifill.com/event/021_030/025_2025_kitunetukai.pdf

かさじぃ〜。さん:「Mono60%」

8cmフルレンジ+ウーハー2発のマルチウェイオープンバッフルの小型版

丸みのあるスタイリッシュなデザイン。

【作品紹介】 

 前回もオープンバッフルスピーカーで参加したかさじぃ〜。さん。今回は持ち運びやすさを考慮した軽量タイプを新たに製作しての参加です。
 独MONACOR社のオープンバッフルキットのウーハーを使い、高域の美しさが評判のTang Band W3-1878(音工房Z Z-Sienaより)8cmフルレンジを合わせています。
 木製バッフル部は表面にMDFを貼り独特の凹凸がある美しい仕上げ。さらにフルレンジ部には特注のジュラルミン製サブバッフルを使用したほか、これまた特注のネットワークコイルや高品質なコンデンサを使用してシンプルかつ贅沢に音を整えています。

ゼネラルトランス販売に特注したネットワークコイル
ネットワークも大変美しいデザイン

【試聴してみて♪】

前作に比べるとかなり小型ですが迫力の音量
(Photo:カノン5Dさん)

 後面開放型ならではの開放的な音、しかし荒々しさはなく端正な音質なのが素晴らしいですね。小型ながらも低音の量には全く不満を感じません。オーケストラヒットのような迫力ある音も上手く鳴らしていました。前作も良かったですが、こちらでも全く不足を感じませんね。

 中高域もフルレンジらしい伸びやかで味のある音。現代的な正確性もありながら聴いていて楽しくなるスピーカーでした。ツイーターの計画もあったそうですが、これはこれで聴きやすくて良いかなと思います。また、丸みのある形状と美しい表面仕上げが素晴らしいですね。

nanba-kibi さん:「66作 FW208N + FT48D DB」

完成度の高い大型ダブルバスレフ

黒いバッフルとのツートンカラーが美しい

【作品紹介】 

 nanba-kibiさんは今回初出品。これまでは小径ユニットの作品を製作なさっていたとの事ですが、今回はFoxtexの20cmウーハー(FW208N)とツイーター(FT48D)を組み合わせたダブルバスレフでの参加です。
 ユニットを含めダブルバスレフとしてはスタンダードな設計ですが、この大型のエンクロージャーを真面目に製作するのは簡単ではありません。
 今でこそ、長岡鉄男さんというとバックロードのイメージですが、当時はダブルバスレフの作例も負けないくらい多かったんですよね。特に大型のものは意外と作る人が多くないので、今回の試聴は大変貴重な機会です。

 今作はオリジナル設計という事ですが、シンプルとはいえ内部には定在波緩和のための傾斜仕切りや、板厚の強化、ネットワーク素子のレジン固めなど、抑えるべき点はしっかり作られています。突板貼り仕上げも苦労されたそうですがキレイに仕上がっていますね。

【試聴してみて♪】 

どっしりとした安定感
期待通りの豊かな低音が楽しめる
(Photo:カノン5Dさん)

 大型のダブルバスレフらしい、ゆったり響く豊かな低音が心地よいです。決して過剰な低音ではなく男性ボーカルも伸びやかに聴かせます。大きな箱にありがちな変な共振は感じられず、しっかりとした作り込みを感じました。
 また、ピアノは響きが大変美しく心地いいですね。高音についてはFostexらしい歯切れの良さが好印象。女声ボーカルには若干歪みを感じるところもありましたが、リクエストされた少し古めのボーカル曲(アリスSOS)などは相性が抜群ですね。ユニットの特徴を活かした設計で高い完成度だと思います。
 また、曲間に入るアニメ解説も大変良かったです!

DJ SSWANさん:「プレミアムクラフト」

超高級Foxtexユニットによる山越木工房とのコラボレーション

山越木工房さんらしい美しい合板
背面の曲線ハンドルも特徴。

【作品紹介】

  FOSTEXの高級アルニコユニッT250AW160A-HRを活かしきるために設計された弩級の作品です。設計段階から山越木工房さんのアドバイスを受け、約20Lのエンクロージャは背面バッフルが全開可能で、ポート長や吸音材を細かく調整できる仕様となっています。

 バスレフポートは正面にツイン、背面にシングルと両対応ですが、今回はリアポートを閉じてフロントツインダクトを使用。ネットワークはVituixCADを参考にしつつ聴感でまとめたとの事です。(なお、DJ SSWANさんはDJミックスでの爆音発表ですので、音質感想はこの後のカノン5Dさんのサブウーハー追加での試聴も合わせての感想になります)

ネットワークは外付けタイプ

【試聴してみて♪】

まずは単体での試聴(爆音DJ MIX)
(Photo:カノン5Dさん)

【試聴してみて♪】

  叩きつけるような低音と圧倒的な音圧。まさに映画館レベルの迫力でした。爆音でも崩れないのはさすがですね。ミニシアターならこれで十分では?という感じ。この音量だとある意味バックロード的な印象もあってDJ SSWANさん好みの音にまとめられてると感じました。
 一方で、通常音量で聴くと高域のきめ細かさが際立ち、歌声のハーモニーが非常に美しく再現されます。素晴らしいですね。
 それにしても、この高級ユニットで爆音出してくれる人はそうはいないのでかなり貴重な体験でした。

作品資料https://www.audifill.com/event/021_030/025_2025_sswan_2.pdf

カノン5Dさん:「SW-1A(仮)」

新型サブウーハーの歴代試作含めた4作品を公開

試作サブウーハーも含めて4種が参加

【作品紹介】 

 最後は主催者のカノン5Dさんによる自作サブウーファーの発表です。カノン5Dさんのサブウーハーの特徴は立体補強構造のコーンです。初期は竹製の補強から始まり、3Dプリントに移行してからはさまざまな形状を試行して進化させています。
 今作はさらにバスレフポート端部のフレア形状を最適化し気流の安定性を高めています。試作品も含めて4種類のサブウーハーが並ぶ光景は壮観ですね!

 今回、DJ SSWANさんのスピーカーと合わせますが、あえてメインスピーカーのバスレフポートを閉じず、またネットワークも変更する事なく、シンプルにアドオンする形で超低域を支えるとの事です。

【試聴してみて♪】

贅沢に4発のサブウーハー!
(Photo:カノン5Dさん)

【試聴してみて♪】 

 元のDJ SSWANさんの作品の低音はたっぷり出てるので、正直バランス的にどうなるんだろうと思いましたが、大変自然なつながりで驚きました。80Hzクロスということでしたがダブつく感じは全くありませんでした。メインスピーカーからの低域を邪魔せず、最低域のみ付加して空間を揺らす感じですね。
 意外なことに、サブウーハーがオンになると中高域についても、よりきめ細かくクリアになった印象になります。大変贅沢な体験でしたが、これで大スクリーンの映画を見たくなりますね。

最後に:驚きの発表が!

展示スペースの様子
(Photo:カノン5Dさん)

  今回は高級ユニットから格安ユニットまでバラエティーに富んだスピーカーを楽しむことができました。また、自作アンプもTA2020のような親しみやすいD級アンプだったり、やはり他の自作イベントとは一味違って身近さを感じます。

 そして今回、アニソンオーディオフェスも10回の節目の年カノン5Dさんからは、次回『アニソンオーディオフェス2026』の開催が告知されるとともに、なんと新たに『東京クリエイターズ オーディオショウ 2026(TCAS2026)』の開催も発表されました!

 で・・・『東京クリエイターズ オーディオショウ』とは何ぞや?ということですが、詳細については未発表です(汗)
 ただし、カノン5Dさんのこれまでのお考えを元に推測すると『現代の普通の人の音楽の聴き方に寄り添った自作イベント』となるのではないでしょうか。具体的にはデスクトップで使えるような小型の自作オーディオ機器のイベントになるのかもしれません(あくまで予想です

 期日としてはアニオフェスと連続した2日制が有力です。アニオフェスも前日の搬入日が事実上の交流会になってたりするので、ちょうど良いのかもしれませんが、詳しいことについては今年の春頃に発表されるようです。

 実は最近は自分も小型機器の製作意欲が高まっていたところなんですよね。据え置きオーディオという趣味がどんどん高級化して一般から離れていますが『音楽を聴く』という行為自体はむしろハードルが下がっています。
 自作オーディオにおいてもポータブルと据え置きの間を埋める存在が必要なのではないでしょうか?自由なアイデアから面白いものが生まれ、体験できるかと思うといまから楽しみです。

新たな一歩を踏み出すアニソンオーディオフェス。


自己紹介

自分の写真
手の届く範囲で楽しんでいます。アニメ・自作スピーカー(長岡系)・オーディオ工作・Mac関係・・・などなど雑多ですがささやかな発表の場です。まどか☆マギカで目覚めて今は京アニ系ファン。40代既婚 自営 埼玉県在住 Hatena id:kato_19 ブクマ大歓迎 Twitter @id_kato_19です。詳細はブログの自己紹介エントリへ

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