大幅に増えた出品者 一般出品者はスピーカー7人、アクセサリ1名でした。 |
『アニソンオーディオフェス』は自作オーディオ(アンプ・スピーカー・アクセサリ)の発表のイベント(入場無料)です。普通は使用機材にレギュレーション(縛り)があるのですが、このイベントは試聴曲に縛りがあるというのが特徴。自由に製作できるのが嬉しいですね。
一般のオーディオイベントはジャズやクラッシック、洋楽曲などに偏りがあり、年齢層も高くなりがち。アニソン好きなオーディオファンが気兼ねなく試聴できるように、自身も経験豊富なスピーカービルダーであるカノン5Dさんが主催しているイベントです。
準備中の会場。前回の3倍近い広さ! お客がいないと響きがキツすぎて焦ります。 20人も入るとかなり緩和されます。 |
今回は会場を東京都『東小金井マロンホール』に移して開催。年末で天候が良くなかったせいもあり満席とはなりませんでしたが、最終的に多くの方の来場がありました。
カノン5Dさんのページに各作品のPDF資料があります。そちらも合わせてご覧ください。ちなみに次回は2020年5月17日(日)の開催を予定しているとのことです。
各作品の印象を簡単にまとめました。大変僭越とは思いますがご容赦ください。修正点あればコメント欄やTwitterでご指摘ください。感想も大歓迎です!
ちなみに前回イベントの感想記事はこちら。
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「しろまる(S-071)」 カノン5D(オープニング)
最初はオープニングとしてカノン5Dさんの作品。FOSTEXの新型FEシリーズのFE103NVを使った「しろまる(S-071)」です。
自分はFE-103Eしか使ったことなくて、新作は初めての試聴。もともとFEシリーズの音はすごく好きです。当時はボーカルなら8cmの方が評価高かったですが、トータルバランスで10cmの方が好きだったんですよね。
「しろまる(S-071)」 シンプルながらFE-NVシリーズの魅力を伝える作品 |
試聴してみると紙コーンらしいらしいクリアな声。FEシリーズに期待する音質はこれですね。この会場の広さだとバランス的に10cm がちょうどいいですね。
かなり小さいバッフルですが、奥行きもあり5リットルの容量があるそうです。小さなバスレフポートでクセのない低音な印象。内部に金属補強を入れながらも、側板のみ薄めの9ミリ檜材で響きを残す設計のようです。
小型ですが息苦しさが全然ないですね。FEシリーズの良さを活かした設計なんだと思います。
ここでnao.hさん出品のバッフルステップ補正のPST回路が登場。一言で言うと中高音を抑えて低域とバランスさせる補正回路です。
nao.hさんのバッフルステップ補正用のPST回路 簡単にスルー接続できる工夫がある。 あとで私(kato19)のスピーカーでも試聴させていただいた。 |
中高音をなだらかに減衰させることでバランス良くなった感じがしますね。このスピーカーについては中高音の劣化はあまり感じなかったです。
「ラウンドスピーカーHORSESHOES」健々さん (解説 カノン5Dさん)
一般出品最初は健々さん。得意のラウンドスピーカーで出品。Stereo誌のコンテストでも複数回の本戦出場経験のある健々さんですが、何台も経験されているので流石に美しいです。画像で見たときより実際に見ると木目がキレイに見えますね。
コンパクトで普段使いにも良いサイズ感。 健々さんのラウンドスピーカー |
今作はユニットに私の作品と全く同じマークオーディオのOM-MF5(Stereo付録2018年版)を使用。エンクロージャーサイズも近くて、ある意味ライバル・・・いうか比較対象として最適ですね。
試聴するとフロント大型ポートらしいしっかりとした低音。でもすごくバランスがいい。付帯音をほとんど感じないのは内部構造までしっかり作り込んでいるせいか、ラウンド構造によるものか。このユニットらしい澄んだ中高音を邪魔せずリッチな低音を響かせていました。
いきなりこの音聞かされちゃうとな・・・やばいぞ(笑)やっぱりよくできたバスレフはいいですね。パッシブラジエーターより高能率だよなぁと実感。小型ですが広いフロアでも朗々と鳴っているのが印象的でした。
「トーキー」 赤さん
植木鉢を利用したスピーカーを製作した赤さん。写真ではプラ製の植木鉢かと思ってたのですが、信楽焼きの陶器製を利用。だから名前が『トーキー』なんですね!沢山の植木鉢を叩いて響きの近いものをセレクションしたそうです。
バッフルは竹棒で補強したコルクシート 内部も対策をしている。専用スタンドも自作品。 ユニットはSTEREO付録2019年版 OM-MF519 |
陶器製ということでキンキンするかと思いきや、意外にも穏やかな聴きやすい音。サックスのキツめの音も穏やかに聴かせてくれます。この聴きやすさはコルク&竹のバッフルの効果も大きいんじゃないかなと感じました。
低音が見た目以上によく出ていてベースの動きがハッキリわかりやすいです。ボーカルも変な音がつかず密閉型のような聞きやすさもありました。
底穴をバスレフポートとして利用 ターミナル兼カバーで下向きに放出している |
赤さんは多分私と年代も近い感じですが、飾らない雰囲気の気さくな方でした!
「四達(したつ)」 Atsuyaさん
今回ある意味で一番話題だったのがAtsuyaさんの作品かもしれませんね。レーザーカッターと3Dプリンタで出来るだけ手加工を排して製作した作品。無指向性スピーカーです。
箱はレーザーカッター。ディフェーザーとポートが3Dプリンタでの製作 ユニットは秋月で販売していた8cmと思われる |
レーザーカッター、3Dプリンタ共に大学の設備を利用したということですが、3Dプリンタは実売3万円以下で購入できる市販品と同じとのことで大変注目されていました。ディフェーザー部は10%位?の密度設定とのことで1日くらいで出力できるようです。部品などを作るにはすごく魅力的ですね。自分も色々質問しちゃいました。
レーザーカッターは流石にこの厚さを切れるものは個人所有が難しいので大学ならではですね。焼き目を活かしたデザインも美しい作品です。
無指向性ではあるがステレオで定位感もよかった。 底部に数cmコンクリを充填している。 |
試聴すると非常に伸びやかな音に驚きました。ボーカルも破綻せず響かせます。そして音場感が抜群に良いです。スピーカーの左右まで広く外側に音が広がります。
また、コンパクトなサイズから意外なほど低音が良く出ます。自分もこのユニット持ってるので低音が出るのはわかるのですが、それでもびっくりしました。
一見すると高音が減衰してそうですが思いの外バランスがよかったです。このユニットは特に高音が出るタイプって訳じゃないと思うので不思議なのですが、もしかして高音が減衰することでバッフルステップ効果が緩和されるからなんでしょうか?
聴きやすいながらも、決して甘い音というわけではなく楽器もパリッとした音で良かったです。これまでの無指向性のイメージを覆す体験でした。
実際に見るとコンパクトで可愛いデザイン。 |
Atsuyaさんは質問にわかりやすく的確に説明してくれるのが印象的でした。プレゼンも落ち着いた説明で良かったです!
「ツイン・パッシブ」 kato19
休憩挟んで後半は私(kato19)のスピーカーです。自分の作品は解説に必死でちゃんと聴けないのが残念ですよね。どうだったんだろう・・・わたし、気になります!
マークオーディオの付録ユニットは基本高音が散りぎみになるけど、ツインパッシブは焦点があってたな。— nao.h (@KdpNao) December 22, 2019
嬉しいコメントありがとうございます(笑)モットイッテkato19さんのバランスいいなー— 真空管のスワンチャン (@amptube6L6) December 22, 2019
ちなみに作品の詳しい解説はこちらに記事を書きましたのででご覧ください。
関連記事 『フルレンジ+パッシブラジエーターによる自作バーチカルツイン スピーカーの作例』- アニメとスピーカーと‥
準備で鳴らした時は高音の響きが強くて焦りましたが、人が入って多少バランスは取れてきた気がしますね。
自宅で試聴していた時は低音もほどほどの量感があったんですけどね。あの広いフロアだとかなり心細く感じましたが、そこそこイメージ通りの音になったかな。
パッシブラジエーターを上下に配置した仮想同軸 OM-MF5からの共振で低音を出す仕組み |
ただ、発表は台本書いて準備したのですが・・・ムチャクチャ緊張してグダグダでしたね(泣)試聴曲は今冬にハマった『冴えない彼女(ヒロイン)の育て方』から2曲、今年一番泣いたTVアニメ『ケムリクサ』から1曲。そして京アニ作品から『ひるね』と『エイミー』の2曲というセットリストを作ってきたのですが・・・。
まさかの『ひるね』の紹介で泣いて話ができなくなるという・・・若い人を前に恥ずかしい限りなのですが。アニメに明るくないArataniさんとか意味わからなかったでしょうね。だから、あの時言えなかった選曲の理由をこの場で書かせてください!
自分が深夜アニメに覚醒したキッカケは『劇場版まどか☆マギカ』でしたが、その後、深夜アニメを見はじめて『いまのTVアニメってここまで進化してるのか!』って衝撃を受けたのが『たまこまーけっと』でした。後にこれは『京都アニメーション』が特別なだけだって事をすぐに知るのですが(笑)
たまこまーけっと サウンドトラックアルバム(Amazon)
このエンディングは映像も破格にすごいレベルですが、楽曲もTVじゃ絶対出ない低音を容赦なく入れてくるし、音質も良いし、いろんな意味で自分の見方を変えてくれた思い出の作品でした。だから前回のイベントでも本当は流したかったのですが、自分のスピーカーとの相性が悪くて断念。今回はこの曲ありきで製作を進めました。
そして最後の試聴曲『エイミー』は今年公開された『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』のテーマ曲です。この作品と背景についてはこちらの感想記事に譲りますが、この曲が流れるとさすがに泣いてしまう気がしたので最後に設定したんですよね。
関連記事 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』感想:こんなに京アニの新作にふさわしい作品があるだろうか。 - アニメとスピーカーと‥
でも『たまこ』の『た』の字が出る前に言葉がでなくなるとは予想外で(泣)緊張してたせいもあったんですが、京アニへの思いを全く言えなかったのは色んな意味で申し訳なかったです。
あと、次の休憩時間にnao.hさんのバッフルステップ補正のPST回路を付けて試聴させてもらいました。一聴してわかる効果で中高音のバランスの変化が明瞭ですね。
TV視聴などには良いバランスとおっしゃってましたが、その通りでこのユニットの中高音はキレイですが近接試聴するにはちょっと疲れる所もあるんですよね。だからテレビ用に使うにはこのくらい中高音を丸めた方が良いし、大音量を出さないのでバランスもいいかもしれないと思いました。
あの会場では高音のきらびやかさがあったほうが派手に聞こえるのでスルーでも良いですが面白い体験をさせていただきました。
「白うさぎ」 FE203さん(解説 カノン5Dさん)
FE203さんの小型共鳴管スピーカーです。3角形の管を折り畳んだ1.2m級の共鳴管。さらに不要共鳴を減衰するためのサイドブランチ管まで内蔵してるそうで、個人的にすごく興味のあった作品です。
共鳴管としては非常にコンパクトな外観 高さは40cmくらいかな。 おそらく3つ折り+サイドブランチ管群と推察。 ユニットはSTEREO付録2019年版 OM-MF519 |
自分も共鳴管スピーカーの音が大好きで、1.4mから1.8m級のものを何組か作ったことがあるのですが、超高能率な豊かな低音と独特の抜けの良い音が魅力なものの、不要共鳴の処理には悩まされました。
ピアノや器楽曲などにはすごく良いのですが、ボーカルでは気になるため色々な対策が必要になります。でも対策が共鳴管の良さを減じることもあって悩ましいところなんですよね。
サイドに大きな開口部のある3角柱の音道。 これは末端開口部ではなく不要共鳴減衰のためと思われる。 |
試聴するとさすがに共鳴管らしいたっぷり余裕ある低音。1.2m級+8cmユニットとは思えない余裕ですね。中高音も伸びやかさが素晴らしくてユニットの特徴を活かしています。特にピアノの音はすごくいいですね。ここも共鳴管の得意とするところです。
最後に指定した試聴曲は意外にもサザエさんのED曲!日曜に流すかぁ・・・ってネタ感もありますが(笑)個人的にはスゴイ選曲に度肝をかれました。
なにしろセリフがたっぷり入ったこの曲。共鳴管が苦手とするジャンルをあえて指定してくるFE203さんの『自信』ですよね。狙い通り余計な響きをほとんど感じない音でした。
底部にある末端開口部を見せていただいた。 インシュレーターで浮かせて設置。材質は集成材。 |
共鳴管としては若干マイルドな音ではありますが十分魅力を残した音。なにより共鳴管でこのコンパクトさとボーカルのクセのなさは魅力。テレビ用にも利用できそうです。共鳴管の可能性を広げる作品でした。
「響-ひびき-」 真空管のスワンチャンさん
真空管のスワンチャンさんの後面解放スピーカー。平面バッフルや後面解放というと分厚いバッフルでしっかり補強するイメージでしたが、本作「響-ひびき-」はあえて美しく響かせるため工夫されたスピーカーとなっています。
バッフルはシナ合板木地 カラーニス塗装の枠とのツートンカラーが美しい |
バッフル板は4mmのシナ合板という異例の薄さ。それを枠に接着するのではなく四隅のネジのみで固定。バッフルと枠の間に緩衝材を挟むことで宙に浮かせるようになっています。枠との接触による異音を避けるためわずかに隙間を開けています。
さらにユニットもネジに緩衝材を挟んで固定。各ネジの微妙な圧の調整で共振周波数の調整を行うとのこと。ユニット位置も鳴りの良いポジションを選んで選定。シンプルながら非常に繊細な作品で楽しみな作品です。
シンプルに見えるが非常に繊細な調整が可能な構造。 ユニットは紙コーン・紙エッジ。12-13cmくらい? 小さな磁石の軽量ユニットを活かした設計。 |
試聴すると、狙い通りの響きの良さが印象的。ビリ付きなど嫌な音は感じませんでした。音量が大きくなると飽和感を感じる時もありましたが、総じて音場感がよくバランスが取れた印象。
低音は紙エッジということでどうなのかな?と思ったのですが、バッフル調整のおかげかセッティングのおかげか、かなり量感を感じます。特にピアノの音はバランスよくキレイに聞こえました。最低音はそれほどでもないはずなので音場感が自然なのが良いのかもしれません。
意外だったのが『鬼滅の刃』での序盤。きれいに上方定位しているように感じました。自分はセンター右寄りの席だったのですが不思議な感じですね。また男性ボーカルもとても聴きやすく好印象。見た目からボーカル向けじゃない気がしましたが面白いですね。
試聴はこのセッティングで行なった。 |
途中、左しか出力してないことがわかるというトラブルがありましたが、自分はセンター外した席だったので気がつかなかったです(汗)片付けの時に倒れるというアクシデントもありましたが、前後を支える脚をつけたくなりますね。ちょっとレトロ感がでて良い感じになりそうです。
真空管のスワンチャンさんは前回ケーブル出品でも参加されていましたがオタク知識も豊富そうな印象ですね。若いのにサクラ大戦の曲を流しててびっくりしましたが、今年は新作ゲームの発表があったんですね。全然知りませんでした。
「DEC22」 Arataniさん
Arataniさんといえばスピーカークラフトアドバイザーとして活躍されている荒谷さん!Twitterなどでよく拝見していたものの実際にお話を伺うのは初めて。アニメとは縁遠い方だと思ってたので意外でした。
軽やかで美しい配色のデザインは部屋においても違和感なし。 第1キャビ6.4L、第2キャビ24Lのダブルバスレフ。 内部ポートもツインポートとのこと。 |
試聴すると、大型ダブルバスレフらしいすごく伸ばした低音。32hzまでフラットと言われていましたが確かにすごい。ウーハー2本じゃないの?っていうくらいの量感。音色はウーハーとはちょっと違いますが広いフロアを朗々と響かせます。
今回はアニソン専用に調整したという2wayネットワークですが、明らかにフルレンジとは違う音というわかりやすさがありました。ワイドレンジを強く感じる華やかさがありますね。響きやすいフロアのためちょっと中高音が強調される気もしましたが、変な音はせず安心して聴いていられます。
ネットワークは外出し。 FE103Aの特性とアニソンの相性に特化した設定とのこと。 フルレンジのみのスルー接続も披露。 |
最後にネットワークをスルーしてFE103Aの素の音を聞かせてもらうと音質は一変。これぞフルレンジといった音ですね。比べちゃうと華やかさは減りますが、これはこれで良いバランスですよね。短時間ですが良い経験させて頂きました。
それにしてもArataniさんは物腰も柔らかで好印象の方!自分とは対照的なセンスの良い雰囲気の方でした。アニメ詳しくないけど『ジョジョ』は好きっていうのもリア充感出てますね。
ひのきスピーカーでアニソンを聴く
「TOYONE(S-070)」
休憩挟んで最後はカノン5Dさんの『ひのきスピーカーでアニソンを聴く』コーナー、最初は『TOYONE(S-070)』です。
オープニングの『しろまる』よりさらにバッフルをギリギリまで小さくしたデザイン。奥行きで4Lは確保しているので無理な設計ではありませんが、パッと見のコンパクトさは印象的です。
PST 回路内蔵(高域をなだらかに減衰させて低域とのバランスを取る回路)による低音増強効果も注目点の一つです。
木目の美しいデザイン 無垢檜板ならではの存在感 ユニットはFostex FF105WK |
試聴してみるとことさら低音が増強といったイメージではなくバランスが良いという感じですね。それはPST回路の仕組みからも当然なんですが。
むしろ高音をかなり強めに減衰させているという割には劣化が少ない感じがしました。突き刺さるような感じはないですが、抜けが悪くなった印象もありません。このスピーカーはフロアで大きく鳴らすよりも普通の部屋で近接視聴したくなるスピーカーですね。
PST回路付きとはいえ金属音のキレイさはしっかり残ってます。鋳物風鈴の音を例に出してましたが、FF105WKの金属センターキャップの良さはしっかり残ってる感じです。
自分もFF125Kというユニットを使っていますが、金属センターキャップはクセはあるけど独特の魅力がありますね。
「Concept-SOLA EX(S-072)」
そして最後は、今回最も見た目のインパクトが強い「Concept-SOLA EX(S-072)」です。独自ユニット2wayのConcept-SOLAにサブウーハーを追加した試作モデルです。このウーハーが文字通りの『魔改造』を受けてるんですよね。
Concept-SOLA(右)と外付けネットワーク 奥に見えるのが試作サブウーハー |
解説によるとコーンの横からの歪みに対応するための補強を試みたとのこと。強度を取るのに重たく硬いコーンにするのではなく、軽量な柱で対応するというのは確かに合理的な気もします。とはいえこの外観ですよね。250Hzクロスなので声などには影響は少ないとは思いますが、さてどんな音になるのか興味津々です!
FE166Enの魔改造Ver. 竹串を利用した補強柱で複雑な構造をしている |
試聴してすぐわかるのは素晴らしい音場感。この広い空間に全く負けてない余裕のある音ですね。これぞフロア型スピーカーって感じです。
力強い低音ですが中高音は素晴らしくクリア。Concept-SOLAの魅力を格段に上げています。ネットワークなどはまだ研究中とのことですが、中低音のモヤ付きは僅かに感じる程度でかなりの完成度じゃないでしょうか。自分ならもう満足なレベルですね。
サブウーハーの上に乗せるセッティングで試聴 |
最後にConcept-SOLA単体との比較を聴きましたが、Concept-SOLAのイメージを持ったまま増強した感じですね。カノン5Dさんの音作りの傾向というのが良くわかる気がしました。
ある意味、今回一番このフロアにあっていた作品かも。逆にいうと小さな部屋だと持て余すかもしれませんが。しかし魔改造Ver.のウーハーでしたが出てくる音はすごく真っ当な音でしたね。決して奇をてらった改造でないことがよくわかりました。
最後に
その後も一般参加者さんの持ち込み試聴曲を流したり、予定時刻以上にたっぷり時間を取って楽しむことができました。今回も緊張しましたが得るものも非常に大きかったです。
最後に次回『アニソン試聴会2020夏』が2020年5月17日(日)に開催予定と発表されました。出品してみたい方、聴いてみたい方、興味のある方はカノン5Dさんの情報をチェックしましょう!
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