新海作品が広く一般に評価された事に感動してしまった 「君の名は。」予告2より画像引用(東宝MOVIEチャンネル) (当ブログの画像引用について) (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
※以下ネタバレありのレビュー&考察となりますのでご了承ください。
関 連 IMAX版を見に行った時の感想も書きました。
『君の名は。』IMAX版の感想:空気感を感じる映像に2Dアニメの潜在力を体験できた - アニメとスピーカーと‥
期待と不安を持って劇場へ
自分の大切にしてるアニメ作品を3つ挙げろと言われたら迷わず『秒速5センチメートル』を入れてしまう自分にとって、新海誠監督がメジャーになっていく姿は嬉しくもある反面、不安もあったんですよね。
新海監督の作品って作家性がかなり強いじゃないですか。熱狂的に支持するファンがいる反面、結構人を選ぶというか・・・。今回はこれまでにない大規模公開という事で、万人向けのメジャーな作品に挑戦する訳ですが『独特の新海カラー』を薄めてしまうんじゃないだろうか・・・なんて心配になっちゃうわけですよね。
まあ、単なる1ファンが偉そうに言うのもどうかと思いますが、そんな期待と不安の中、先行発表された小説『君の名は。』も、あえて未読のまっさらな状態で劇場へ行ってきたのです。
序盤の終わりに傑作を確信!
冒頭の美しい彗星のシーン・・・今考えるとすごいシーンなんだけど綺麗でしたね。新海さんらしい輝きのある映像!でもビックリしたのがその後のオープニング。
最近の劇場版アニメはOPは省略することが多いから正直驚きました。OPを入れるとTVアニメっぽくなるので避けるのでしょうけど、音楽と合わせる事の得意な新海作品ではやっぱりオープニングアニメがあるのは嬉しい驚きでした。
田中将賀さんのキャラクターデザインは素晴らしいの一言 メジャー作品にふさわしい洗練されたデザイン (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
チラシの文字まで緻密に書き込まれている映像や、カットの一つ一つが絵になる背景は、新海作品らしく全く期待を裏切らない美しさでしたね。
序盤は予告編通りのテンポの良い進行で、田中将賀さんのキャラクターデザインは本当に馴染みやすくグッとメジャー感を感じます。
そして序盤も終わりにさしかかり、この後どう展開していくのか・・・?と思っていた30分過ぎ。まさかのミュージックビデオ的な場面の展開!新海作品の予告編が超大好物な自分としては、この楽曲とセリフが重なる演出が本当に大好きなんです。
予告編通りにこのシーンが見られるとは思わず感激した (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
もうこの時点で『やってくれた・・・新海さん・・・やってくれた!』って感激で目頭が熱くなってきました。製作陣も分かってくれてるんだ、この良さを、新海さんの予告編の素晴らしさを分かってくれてるんだ!って本当に嬉しくなって、この作品はもう間違いない・・・傑作に違いない・・・と確信した瞬間でした。
※以下ネタバレとなりますのでご注意ください。
クライマックスからの盛り上げに嗚咽
そして後半。あの、現実が明らかになるシーン。糸守町の廃墟を前に劇場の空気が一変するような本当に鮮やかな場面の転換。ゾクゾクっとした感動で・・・ネタバレなしで見たので本当に圧倒されました。
そしてラストはどうまとめてくるのか・・・?新海監督ならどんなエンディングでもあり得るだけに本当に気が抜けない展開でしたね。『頼む・・・今回ばかりはキツいのはちょっと・・・』と祈るような思いでした(笑)
ラストをどうまとめてくるのか 直前まで予想がつかずに祈るように見た (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
クライマックスを分散するように感動ポイントを仕込み、気持ちも分散するかと思いきや・・・実は階段を上るように着実に感情を揺さぶってきます。今考えるとホントうまいよねぇ。特にエンディングでの楽曲の使い方が最高!イントロのタイミングから綿密に計算されていて見事に涙腺を操ってきます。
だからラストの電車で目が合うシーンの前くらいから、もうすでに感極まってしまい(笑)相当やばい感じに。『これで再会できなかったらこの涙をどうしてくれよう!』と思っていたところで、一旦ちょっと引いて『えっ?』と思わせてからの一声!
今度は瀧くんが勇気を出す番だよと言わんばかりの演出!これもう本当にタメに溜めに溜めきった末での感動で・・・新海さんサービス良すぎ(笑)
あまりに涙が出すぎて何度も嗚咽を漏らしてしまったじゃないですかぁ!『はっはぅぅ・・・』っていいトシして恥ずかしいわい!(周りの人も泣いてたけどね)正直その前後のシーンは記憶が定かでは無くなっちゃて・・・再度見て確認するしかないね。
ホント、エンディングの前半は涙ですぎてほとんど目が開けられませんでしたよ。黒バックのシンプルなEDであそこまで泣かされるなんて・・・ラストシーンの余韻を思い返すだけで止まらなくなるんですよね。でも本当に気持ち良かった!
新海さんのサービスを堪能できた
全く期待を裏切らず全力で期待に応えてくれる、これが新海さんの作るメジャー作品なのか・・・と圧倒されました。そうしたら鑑賞後にみたインタビュー記事をよんで笑ってしまうと同時に納得してしまいました。
『観客に「楽しかった」と思ってもらえるような、サービスを尽くした作品をもう1~2本、長い映画を作らなければいけないと、今は思っています』
「君の名は。」が1分たりとも退屈させない秘密 - 東洋経済ONLINE より
ああ、これが新海さんのサービスなんだ・・・これまでの作品以上に、観客を楽しませるために全力でサービスしてくれたんだなぁ。だったら観客である自分は小賢しいこと考えずに全力で楽しむのが正しいんだよなぁって安心しました。
スポンサーリンク
どうして相手は瀧くんだったのか?
ストレートで理解しやすいとはいえ、考察したくなるところもたくさんある作品でしたね。(小説やパンフは未読なのでそちらには書いてあるのかもしれないけど、違ってたらゴメンなさい)
自分が一番に気になったのは、どうして三葉の入れ替わり相手が瀧くんだったのか?という事でした。
あれは一葉おばあちゃんが言っていた昔話の、大火のキッカケとなったまゆごろう(繭五郎?)という人・・・きっとあの時に火を出したという彼が瀧くんとなんらかの繋がりがある人なんじゃないかな?
前回は大火を出す事で村人を救ったものの出火の責任を取って村を出た。それで今回はテッシーにその役割を担わせて・・・なんてどうでしょう(笑)
だとしたら、三葉のお母さんやおばあちゃんの入れ替わり先は、瀧くんのお父さんやおじいちゃんだったのかな・・・その当時は入れ替わったとしても天災は起きないんだから意味のない不思議現象なんだけど。
意味は失われても組紐のように『入れ替わり』は継承されていった (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
でも宮水家は次の天災に備えて、その入れ替わり現象を代々続けていたのかもしれませんね。一葉おばあちゃんが言ったように、その『意味は失われて』も組紐のように繋いでいったものなのかもしれないなぁ・・・その失われる前の記録も知りたいですね。
楽曲の『前前前世』じゃないけど、きっと世代を超えて共鳴し合っているんだろうなと。そういう物語大好きだなぁ・・・そういえば、町長になったお父さんも、もしかしたらこの天災に備えて導かれたのかもしれませんね。自分で選んでいるようでいて、結局運命だったりするんですよね。
子役の演技にびっくり!
今回、役者中心の声優でしたけど違和感はなくてすごくいい演技でしたね。役者さんの声優だと、どうしても素の印象が強くなったりしますが、声を聞いて顔が浮かんだのは市原悦子さんくらいで、長澤まさみさんもいい感じで溶け込んでいましたね。
市原悦子さんはキャラ自体を再現しているので顔が浮かんで当然 (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
瀧くん役の神木隆之介くんは安心できるというか本当うまいですよね。この作品の雰囲気というか新海さんの作風に語り口があってる気がしたな。
ヒロインの三葉役の上白石萌音さんは18歳なんだってね。役者っぽさというか良い意味で声優的じゃない感じが良かったと思う。あと、三葉の同級生テッシーこと『勅使瓦克彦』は、モデル出身の成田凌くんが意外と言っては何だけど、すごくキャラにあった演技でよかったですね。
有名声優の悠木碧さんは、逆に目立たずすごく自然に役に溶け込んでいて、やっぱすごいやぁって感心してしまった。
妹の四葉は本物の子役が演技していたと聞いてびっくり (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
もう一人注目だったのは、妹の『四葉』の役者さん。本物の子役(12歳)の谷花音さんがやってると知ってビックリ。すっごい力のある子役キャラで、ちょっと癖のある声なので絶対声優さんかと思ったよ!まじか!
一貫した新海作品のテーマ
今回の作品が発表されて、東映の拡大上映とかどんどんスケールの大きい話になってて『ヒエェ〜大丈夫なの?』って1ファンに過ぎない自分が心配になっちゃうくらいで・・・大勢の人に期待されるという重圧というか辛さって相当なものじゃないかなぁと思ってました。
凡庸な自分の頭では、ほかにどんなネタがあるのかまるで思いつかないし(笑)、予告編を見る限りは、男女入れ替わりもので・・・なんか一見ありふれた話のようで。マンネリ化とかしちゃってるのかな?って。
でも実際に見てみれば、マンネリとは逆に一貫して繰り返しテーマを追求したうえで、セカイ系と現実のラブストーリーという、これまでの作品の枠組み自体を融合させて、映像もストーリーも、最新の日本アニメとしてふさわしい作品に仕上がっていました。
セカイ系を超えた2016年にふさわしいポスト・セカイ系と言いたい作品 (C)2016「君の名は。」製作委員会 |
しかも『新海作品らしさ』はしっかり保ったままでこれを成し遂げたんだから本当にすごいですね。『人と人との心のつながり』という普遍的なテーマ。
自分が大学生だった頃、羨望の眼差しで見た初期作『ほしのこえ』から連綿とそのテーマを紡ぎ続ける新海作品。あの時・・・14年後にこんなすごい作品を見せられる事になるなんて想像もしてなかったけど、本当に素晴らしかったです!ありがとうと感謝したくなる作品でした。
<追記>新海監督への気持ちがすっごい共感できたブログです。ホント泣かせてくれるくれる感想でした。
『だが先生は飛んだ。ついにエンターテインメント長編をモノにした。小さな痛みを感じながらも、これは心から祝福したいと思うのです。』
ボーキャクとは忘れ去ることなり「君の名は。」 - 挑戦者ストロング より
2回目鑑賞後の追記
『言の葉の庭』のゆきちゃん先生が出てた!?
ようやく2度目を見る事ができました。夏休み明けでもすごいお客の入りで話題作ってのを実感しますね。今回は多少冷静に見られましたが、改めて楽曲を使うタイミングが上手いなぁ・・・と。セリフを被せてくる予告編的な演出は本当に好きで堪能しました。
2度目でまず気づいたのは三葉の古典の先生!声を聞いたときに「あれ?もしや!』と思ったけど、EDのクレジットで『ゆきちゃん先生:花澤香菜』って出てませんでした?『言の葉の庭』のセルフオマージュかと思いきや『本人出演』って事かよ!って。でもクレジット見た時すっごい暖かい気分になったんですよね。
あ、でも、もしかして災害後に東京に戻ってこちらも再会?なんて事になったりして・・・妄想が膨らみますねぇ(笑)
震災モチーフと日本人の思い
それにしても、図らずも今年の話題作である『シン・ゴジラ』と『君の名は。』はどちらも震災をモチーフにしているんですよね。上で紹介したpencroftさんのブログにあるように『こうあってほしい』という日本人の思いが作品に投影されているとも言えるのかもしれません。
特に『君の名は。』は東日本大震災のみならず、それに隠れてしまいがちな長野の栄村の震災や、地震以外の地方の災害なんかも連想してしまったんですよね。
評論家の東氏のツイート(映画鑑賞前)に直接結びつける訳じゃないけど、いろんな『記憶』の中身が少しづつ風化して形だけが残っていく、そんな現実のある2016年の今だからこそ見ておきたい作品だよなぁって感じました。ぼくはじつは震災後、アニメ的なもの、キャラクター的なものへの関心を急速に失ってしまいました。その理由がさやわか氏の評論でクリアになった気がします。アニメは傷を忘れさせる。だから遠ざかった。しかし現実でもひとは傷を必ず忘れる。そう考えれば、新たな批評的視座が導けるのかもしれません。— 東浩紀 (@hazuma) 2016年8月30日
さやわか氏の評論が掲載されたユリイカ9月号
ちなみに東氏も鑑賞後に「100点に近い』との評価をしていて正直驚きました。以外と厳しい評価するかなぁと思ってたので。その上での、次のツイートは結構考えさせられますね。
ひとつ繰り返しておきたいのは、あの作品は運命の相手と結ばれる作品では【なく】、なぜ人々が運命の相手がいると思い込んでしまうのか、その理由こそが語られた作品だということです。この読みの背景には「ゲーム的リアリズム」があるのですが・・でもこれもツイッターでは説明不可能ですね(笑)— 東浩紀 (@hazuma) 2016年9月4日
東さんのこの解釈は、隕石によって糸守の住人たちが死なず、主人公たちが互いの名を忘れたまま出会う世界を基準となる現実とみなすもので、要するにこの映画全体を遡行的に生み出される条件法過去(可能世界)のファンタジーとして読むという路線かな。https://t.co/QeR3OJgFyt— 仲山ひふみ HifumiNAKAYAMA (@sensualempire) 2016年9月4日
な、なるほど・・・!そういう見方もあるかも。評論家というか・・・頭のいい人の考える事は面白いなぁ。(詳しい感想を生放送でやってたらしいけど見たかったなぁ・・・)そうです。 https://t.co/8m2VnWtt2O— 東浩紀 (@hazuma) 2016年9月4日
ティアマト彗星軌道問題
SF作家の山本弘氏のツイートなどで話題になった彗星軌道問題。初見の時は気づかなかったのですが、劇中のニュース映像に間違った軌道図が表示されていたんですね。自分もTwitterのフォロワーさんに教えていただきました(感謝です)。
本編に影響ないとはいえ天文好きだとちょっと気になるミスではありますね。2度目の鑑賞で確認しましたが、『ニュース映像の軌道図』は3回ありました。冒頭1回に後半2回。後半の2回はたしか、地球最接近日のニュースだったような気がします。ティアマト彗星の軌道が根本的に間違ってるよ! ありえないよ!— 山本弘 (@hirorin0015) 2016年8月29日
冒頭の1回目の映像では、太陽の向こう側を回る正しい軌道図なのに、後半の2回(たしか当日の朝と夜?)は太陽の手前を回る誤った軌道図になっていましたね。確かにこれはちょっとありえない軌道・・・。
最初のニュース映像に出ていた正しい軌道図 (分かりやすくするため略図) |
後半2・3度目のニュースに映った間違った軌道図 (位置関係はうろ覚えです) |
まあ、ストーリー展開には影響ない『単純ミス』なのでBD版の発売時には修正されているだろうという事で落ち着いているようです。
実際、最初の軌道図では1200年という長周期彗星らしく角度の広い双曲線軌道っぽくなっていて『意外とちゃんと検証してあったのでは?』と思わせるところもあります。(参考:国立博物館 宇宙の質問箱)
何かの拍子に間違った伝達があってミスが見逃されちゃったのかもしれませんね。とはいえ、ミスと言うだけではつまらないので、とりあえずBDで修正されるまでの仮設定として『後半2回のニュースは同じ放送局で、番組スタッフの勘違い誤った軌道図を放送してしまった・・・』というのはどうでしょう?
『視聴者からの苦情で後日訂正した』というサイドストーリーにしておけば映画鑑賞中も気にならないで済むかも・・・(笑)少々無理がありますが。
いずれにせよ作品の評価には特に影響はないですね。BD版が楽しみになるくらいです(笑)
関 連 IMAX版を見に行った時の感想も書きました。良かったらご覧ください!
『君の名は。』IMAX版の感想:空気感を感じる映像に2Dアニメの潜在力を体験できた - アニメとスピーカーと‥
http://www.kiminona.com/index.html
自分の記事をリンクしてくださって、ありがとうございます。
返信削除ご感想もいちいち同感で、ウンウン頷きながら読ませていただきました!
こちらこそコメントありがとうございます!私の記事も読んでいただき恐縮です。文末での引用紹介で失礼致しました。
削除pen croftさんの記事読んだ時、目頭が熱くなってしまいました。作品自体の素晴らしさは当然ですが、これまでの新海さん自身の物語にも感動してしまうんですよね・・・。
瀧君が三葉の入れ替わり相手に選ばれた理由は、彼が三葉の運命を変えられる程の熱量を持っている男だからでしょうね。
返信削除映画を最後まで観ると、三葉の能力によって瀧君の運命が捻じ曲げられている様にも思えます。
bosswoさん、記事を読んで頂きありがとうございます。確かにそうですね。単に過去のつながりとかだけじゃ無くて、うまく焦点が合致できる人が選ばれるというか・・・公式の解釈もあるのかもしれませんが、自分としてはいろんな解釈ができて楽しいと思います。コメントありがとうございました!
削除>どうして相手は瀧くんだったのか?
返信削除直接ではありませんが、外伝小説「Another Side:Earthbound」に、
いろいろ想像を掻き立てられる記述がいろいろあります。
とくに、ネタバレを避けますが、四葉視点の3章、
三葉の父親(俊樹)視点の4章は、入れ替わり現象に対しての妄想を膨らませてくれますよ。
とくに、俊樹と二葉の出会いの時期のことなんかも書かれていて、そこには
ちょっと含みのある記述があります。
また、4章にはさらに興味深いセリフがあって、
「この世のすべてはあるべきところにおさまるんやよ」というものがあります。
思考停止しているようで元も子もありませんが、「そうなることが運命だったから」という
ことで美しくとらえるのが一番いいのかなと。
妄想しはじめると面白いテーマではありますが。
詳しくは外伝小説で!
あえて妄想を広げるならば、タイムパラドックス的な話にもなりそうですね。
削除三葉が3年前に瀧くんに会いに行った→
瀧くんには組紐が残され、糸守と「ムスビ」が生まれた→
それによってムスビついた瀧くんと三葉の入れ替わりが発生→
入れ替わり生活を通して三葉は瀧くんに対して今まで無い感情を抱くようになる→
その感情がなんなのかを確かめるために東京に会いに行く→
以下ループ
藤子F作品などでよく使われるループ系のタイムパラドックスですが
なんでそういうループになったのかと考えると、まあ結局
「そういう運命だったから・・・」的なことしか言えないですw
けいどらさん、コメントありがとうございます!小説は未読ですが、両親の話はちょっと話題になってましたね。楽しみです。
削除『タイムパラドックス』は考えるとちょっとワクワクしてくる所ありますね。自分は手塚治虫の『火の鳥』なんかによく出てくる『時空を超えた縁』みたいのにすっごく惹かれるので『運命説』は結構受け入れやすいです。
運命にちょっとスパイスが降りかかるというか、過去にこういう縁があったんだ・・・みたいになるとなおさら(笑)それを言い始めると東浩紀氏のツイートの『なぜ人々が運命の相手がいると思い込んでしまうのか』じゃないですけど、自分自身の願望みたいなのが投影してしまうのかなぁと思うのですが・・・。
そんな風に考えさせるのも新海さんの作品らしいのかもしれませんね。
どうもお久しぶりです!長文でお馴染みの自分です!忙しくても絶対にこの映画は見に行かねばならないという使命感のもと自分も君の名は。を見に行きました。この前ふとこの人なら必ず見に行って素晴らしいコメントをしてるに違いないと思いこのブログに足を運んだ次第です。君の名は。凄かったですよ!オープニングを入れてきたのはアニメとして脱線しない感じが出てて自分も嬉しかったです。しかしアニメを脱線しいといっても自分的にあの作画の素晴らしさはアニメの1歩先を行くものと思います。RADWIMPSの歌がとても胸に響きましたね。今までそれほど興味はなかったですが帰って早速iTunesで歌をダウンロードしましたよ。(笑)三葉が住んでいる田舎の風景が綺麗でしたね。鳥居や森から差し込む光の使いかたがうますぎて、湖の反射する光が本物さながらで、糸を紡いでる作画も細かいところまでちゃんと描かれてて現実を超える凄みがありました。さらに人物の作画にも力を入れていて、ケータイの文字を打つのとか、チョークで文字を書く時、瀧くんが絵を描いているときの動きが本物でした。あそこまで滑らかに現実と同じ動きをさせられるなんてどれだけの苦労があったのだろう。そして自分の一番好きなシーンは隕石が落ちてきて暗転するシーンですね。凄く大きくて禍々しくて恐いものなんですけど新海さんはそれすらにも美を追求してましたね。隕石の美しさと畏怖がいい感じに混ざりあってこの上ない美を体現した隕石となりましたね。あなたも声優さんに関しては自分と同じことを思っていらっしゃるようで嬉しいです。自分も三葉の声優さんに最初は違和感を持ちましたがすぐに慣れましたし、今ではあの人だからいいんだ!と胸を張って言えます。もちろん君の名は。は感動作品ですし、そこは揺らがないですけど雨や雪が降る街の情景や、東京の風景など本物と同じ、いやアニメとしての魅力を足してそれ以上のものを描いている芸術作品としても凄いものでした。いつも通り長文すみませんでした。あなたのこのサイトを見るといつも「こんな視点があったのか!」「こんな感じで見るともっと面白くなるな!」と気付かされます。これからもよろしくお願いします!
返信削除コメントありがとうございます!今回も丁寧なコメントいただき恐縮です。お褒めいただいて嬉しいですが、あまり期待せずにご覧いただければ幸いです(笑)
削除おっしゃる通り、新海さんの映像は特に光の描き方が素晴らしくて、一種のハイパーリアル感がありますね。確かに現実より美しさが際立ちます。
映像の美しさでは京アニ作品も有名ですが、それとは違う路線の美しさで、日本アニメの幅の広さを感じる作品でした。
それに加えて、ご指摘の作画ですよね。鬼に金棒とはこの事だよなぁ・・・と思います。今回まわりの制作/製作陣も新海さんの力を最大限に発揮させるようにしてくれて素晴らしいですね。
絵を描くシーンとか注目してませんでしたので、ぜひ今度見る時は気にしてみたいと思います。
あと、本文には書きませんでしたが、2回目見た時は名取さやか役の悠木碧さんの演技が好きだったりします。偽放送のシーンとかよかったなぁ・・・(余談ですが)
詳しいご感想/コメントいただき感謝です。ありがとうございました
いやいやちょっと。今更感想を漁ってネットサーフィンしてる通りすがりですが、さすがに呆れたので書かせて頂きました
返信削除8月末という早い時期に書かれた感想ブログとしてはちょっとネタバレがすぎたんじゃないでしょうか もちろん今更遅すぎますが
何気なく下調べのつもりでこのブログ読んで予想外のネタバレを喰らって楽しみを奪われた人が結構いたんじゃないかと
今後は気をつけて頂きたい
当方の文章でご不快になられたとの事で大変申し訳ございませんでした。Unknown様のご意見を読ませていただきました。お怒りの気持ちをお知らせくださりありがとうございます。
削除一応、序文の後に『以下ネタバレあり』の表示をしているのですが、お気づきになれなかったとの事ですね。大変申し訳ありませんでした。
今後はこのような事故が起こらないように、ネタバレ表示をより目立たせるように検討したいと思います。
当ブログでは序文でネタバレなしの感想、本文はネタバレありの感想を基本としております。公開後の日数についてもご指摘がありましたが、基本はゾーニングの強化で対応していく方針ですのでその点は何卒ご容赦下さい。
貴重なご意見をいただき誠にありがとうございました。
お初にお目にかかります。「ホッピンQ」の感想を検索していたら、こちらのブログへたどり着きました。どうぞよろしくお願いします。
返信削除katoさんのブログは、やさしい語り口で、丁寧な言葉づかいにより、映画に対する愛情を大いに表現されています。私はとても素晴らしく思いますよ。超絶絶賛系のレビューでも、爽やかであり、嫌味が一切感じられないですよ!(笑)
私は新海誠監督の作品をまったく鑑賞したことがありませんでした、「君の名は。」が最初の映画です。(監督は直接かかわってないですが)今年の春にTVアニメ「彼女と彼女の猫」を見ました。その時に、これの原作は、新海監督の短編映画だと知りました。
彼女(女性主人公)から猫に話しかけるセリフと猫(男性主人公)のナレーションが交互に、テンポよく、掛け合うところは、心地よい気持ちになり、好きになってしまいました。その頃から、新海監督の次回作は、必ず鑑賞しようと心に決めていました。「君の名は。」も三葉と瀧とのナレーションが掛け合うスタイルですね。
「君の名は。」一回目の鑑賞後、リバイバル上映の「言の葉の庭」を11月と12月に二度鑑賞しました。「言の葉の庭」も、タカオと雪野先生の掛け合いでした。
「君の名は。」は、風景描写の美しさ、緻密さが話題になりましたね。本当に東京と飛騨の風景がキラキラ☆彡と輝いてましたよ。
それと同時に、監督は、「文学の香りがする人」だなと思います。わざわざ雪野先生を登場させ、古典の授業で「たそがれ時」を。三葉の祖母には「結び」を説明させて、この物語の伏線にしていますね。「言の葉の庭」の和歌の「問いと返し」のように、素敵です。
普遍的なテーマを多くのカット積み重ねながら、当たり前に作っている。また、多くのすばらしいスタッフとキャストに恵まれて、良い映画になっています。この映画が、多くの人たちの心を打たないわけがないと思います。
「君の名は。」「この世界の果てに」はアニメ映画にも関わらず、私よりも目上の「人生の先輩たち」がたくさん、見に来られてました。ご夫婦そろってです(いいですね!)今年はアニメ映画が社会現象になったのでしょうね。
Hidebow-Rainbo-Frawbow さま、コメントありがとうございます!
削除お褒めの言葉をいただき本当にありがたいです。自分の書く感想はトゲや毒が無いので『優しいだけのつまらない文章』になってないかと気にしていました。そう言っていただけてとても安心しました。
TV版の「彼女と彼女の猫」で新海監督をお知りになったんですね。新海作品というとどうしても『映像の美しさ』が強調されますが、おっしゃる通り、語り口調や掛け合い、モノローグなど独特の脚本も凄く魅力ですよね。
その辺が嫌う人にはダメな所なんでしょうが(笑)自分は本当に好きなんですよね。むしろ真骨頂と言ってもいいくらいです。
余談ですが、実は私の奥さんはコレがダメなタイプなので、頑なに『君の名は。』を見に行ってくれないんですよ(笑)さすがにこれだけ有名になったので少し興味は出たようで、年明けのIMAX版は再度誘おうと思ってますが・・・。
文学の点もご指摘の通りですね。こういう作品が海外でもヒットする事が凄くいいなと思っています。無理してグローバルにあわせず、ローカルを強調もせず、自然な形で入っているのは良いなと思うんですよね。
本当に今年はアニメ映画にとって特別な年になりましたね。数年前から盛り上がりは感じていましたがここまで爆発するとは想像もしていませんでした。
このブログもお読みいただいてありがとうございました!
「君の名は。」ストーリーに驚愕しました。今年見た中で1番の映画です。ゲスト声優もいいし僕も女性と入れ替わりたい。EDが感動しました。まさか数か月も上映されるとは思いませんでした。続編も見てみたいです。小説でも君の名を楽しみたい。
返信削除コメントありがとうございます!本当に長くやってますよね。秋口に東宝の人が「正月までやる」と言っていたらしいのですが、その当時は「さすがに正月まではないだろ」と思っていましたが本当になりました(笑)そんな自分も年明け13日からのIMAX版はなんとしても鑑賞したいと思ってます。でもまだ小説版も読んで無いんですよね・・・う〜時間がない。ブログ読んでいただきありがとうございました!
削除今日の声優総選挙でも登場した「君の名は。」出演声優が出ると思いきや宣伝程度で終わったので物足りなかったです。まさか野沢さんを超え山寺さんが1位になるとは思いませんでした。DB超では破壊神を山寺さん演じてるので野沢さんを超えてもおかしくないかもしれません(笑)
削除坂戸孝允(真)さん、コメントありがとうございます。声優総選挙すごい話題でしたけど見られなかったんですよ・・・Twitterのタイムラインはその時間その話題でいっぱいだったので、ちょっと見てみたかったです。
削除1位から順に山寺宏一、野沢雅子、藤原啓治、沢城みゆき、関智一、田中真弓、高山みなみ・・といった方々です。声優ってすごいなと改めて思い知らされました。
削除坂戸孝允(真)様、さすがに大物声優さんが並びますね。その中に沢城みゆきさんが入ってるのはすごい。高山みなみさんは最近だと劇場版ラブライブ!を思い出します。
削除katoさま、こんばんわ!ご返信ありがとうございます。
返信削除奥様と、映画をご一緒されることがあるのですね。素晴らしい。いいことですね!
おたがいの好みを大切にして、仲良くしてくださいね。
私ごとですが、以前結婚をしていた時、つれあいがオタクとアニメを嫌っていたので
封印してました。20年の間です!(笑)3年前から、放送中のアニメを毎日チェックしながら、過去10年間遡り、知らなかった作品を鑑賞してます。
katoさまのおっしゃる”真骨頂”わかりますよ。やわらかい語り口、散文詩みたいなモノローグは、新海監督の独特なものに思えます。まだ新海監督作品は、「君の名は。」「言の葉の庭」「だれかのまなざし」の3本しか見ていませんが、もう心はギュッとつかまれてしまいました(笑)
話は変わりますが、「君の名は。」の鑑賞後に個人的な趣味の映画・ドラマ・アニメをおもいだしました。個人的にオマージュしてみました。
①映画全般のストーリー、プロットは、映画『イルマーレ』(2000年韓国、2006年米国)
時間と空間を隔てた男女が、(時を超えるやり取り可能な「郵便受け」を介して)文通を始め、、お互いに惹かれ合う仲になる。男性の悲しい未来を知った、(過去に生きている)女性は彼の運命を変えようと行動に出る。
②男女の入れ替わりは、映画『転校生』(1982年大林宣彦監督)
③ほのかな恋心とラストの再会は、映画『時をかける少女』(1983年大林宣彦監督)
④運命を変えようと抗うところは、テレビアニメ『STEINS;GATE』(2011年)
⑤すれちがいの連続は、映画『君の名は』(1953~1954年日本)、テレビドラマ『冬のソナタ』(2002年韓国)
⑥ユキちゃん先生と古典の授業と激しい雷雨は、映画『言の葉の庭』(2013年新海誠監督)
⑦三年前、三葉が瀧に組紐を手渡す場面は、映画『ある日どこかで』(1980年米国)
以上。
どうでしょうか?ではまた遊びに来ます。ありがとうございました。
Hidebow-Rainbo-Frawbowさま、返信遅くなり失礼しました。20年も封印されていたとのこと。想像を超える話ですが、いままさに過去を取り戻されているという事なのですね。言葉の重みを感じます。
削除ところで、思い出されたという映画作品ご紹介いただきありがとうございます。『イルマーレ』は知らなかったのでチェックしてみます。『ある日どこかで』も他の方の感想でも言及されていたので興味を持っていました。
『時をかける少女』は細田守監督のアニメ版すごく好きなのですが、その後に大林監督版もみました。よかったですね。『転校生』は昔みた気がします。
ちなみに大林監督つながりですが『ねらわれた学園』は中村亮介監督のアニメ映画版がものすごく好きだったりします。良かったらチェックしてみてください。(好き嫌いのある作品ですが、好きな人にとっては大傑作です)
蛇足ですが、新海監督は常に前作の反省と新分野への挑戦をされてきていたので、作品の前後関係や、制作の背景を踏まえて作品を見ると一層楽しめると思います。
更新の少ないブログですが、たまに覗いて頂ければうれしいです!ありがとうございました。
katoさん、あけましておめでとうございます。本年も相変らず、よろしくお願いいたします。
返信削除『君の名は。』のTV放送見ました。おととし2016年の映画納めでした。昨年2017年は、バージョン違い・IMAX上映・イオンのULTIRA上映など、今まで足を運ぶことのなかった映画館まで遠征してました。何回見たか?覚えていないです!(笑)
たくさん鑑賞したのに、毎回感激してます。王道のBoy Meets Girlのラブストーリーは大好きです。これを長い間待っていた気がします。それもSF仕立て(科学的に辻褄の合わない箇所もありますが、そこはご愛嬌!、恋は理屈だけでは理解できませんしね...笑、何よりも映画はフィクションなんですから、「きれいに嘘をつく」とも言います。)で、10代の頃よくみていた『NHK少年ドラマシリーズ』を思い出します。
古今東西、恋する男女のすれ違い映画・ドラマは数あれど、最近は、ほとんどありませんでした。「一人の映画ファンとして、(最近流行らない)高校生男女の純粋なラブストリーをそろそろ見てみたい」「それを新海誠監督のベスト盤として.....」と公言した、企画の川村元気プロデューサー。彼の「時代の流れ」を読む感覚と度胸(笑)とサプライズには驚かされることばかりです。(映画の企画は『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の方が『君の名は。』より先行していたそうですね)。
それでは、またおじゃまいたします。ありがとうございました。
P.S.2017年の映画納めは、『この世界の片隅に』でした。また2017年最初に鑑賞した映画も『この世界の片隅に』です。この一年は平和についてよく考えました。もう二度と戦争をおこさないために、私になにができるだろうかと......。大人の鑑賞に堪えうる貴重な映画ですよね。
Hidebow-Rainbo-Frawbowさん、今年もよろしくお願いします!
削除『君の名は。』は私よりはるかに沢山ご覧になったんですね(笑)TV放送は自分も見てました。あまりリアルタイム視聴はしないのですが、今回はCMも特別編成で祝祭感を盛り上げていましたね。もっとも、初見の人にはCMなしで見て欲しいなぁ・・・というのが正直なところではありますが。
新海監督は毎作ごとに挑戦と修正を繰り返して、優秀なスタッフを力に加えて着実に結果を出していくのがすごいですね。TV放送直前にもツイッターでクイズを出したり、いまでも自ら熱心にプロモーションしているのはすごいなぁと思います。権利関係も自由になるからだと思いますが。
ところで映画納めは『片隅に』だったんですね!この作品は自分には冷静に評価ができないですね。特別枠みたいな作品です。でも戦争作品としては政治的立場を超えて支持されているんですよね。そういう意味でもすごく貴重なだなぁと思います。
今年もお気軽にコメントしていただけると幸いです!