中国メーカー ハイセンスの液晶テレビHS32K222を買ってみた感想

2015/04/19

オーディオ・ビデオ

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 先日の投稿で色々比較検討していた液晶テレビですが購入しました。

(参考)4万円以下の安い32型液晶テレビ(録画機能付)7機種を比較してみた 

 買ったのは・・・(タイトルでバレてるけど)ハイセンスの32インチ液晶テレビHS32K222です!JoshinWebで30,800円(送料込)さらに5年延長補償1,540円を付けました。
ハイセンスHS32K222 両脇のSPはFE103Eの自作バスレフ

『え、中国メーカーとか無いわ・・・』『結局値段かよ!』『画質にこだわりたいとか書いてたよなぁ』『愛国心とかないわけ?』などなど心の声が聞こえてきますが。

 よーく考えて決めた結果です。実機レビューの前に、まずはなぜこの機種に決めたのかと言うと・・・。


ハイセンスの液晶テレビに決めたわけ


  1. 値段が安かった
    32インチで30,800円は有名メーカーに比べると6-8千円の安さ。さらに上新電機の5年延長補償も魅力。
  2. 横から見ても見やすかった
    斜め方向から見た時の色の変化は有名メーカーと遜色ない感じだった。
  3. コントラストが高く白が鮮やかだった
    店頭で比較すると安価な競合製品の中では一つ抜けた鮮やかさで有名メーカーと比べても遜色ないと感じた。
  4. 2チューナーの裏録対応だった
    HDDレコーダーを持っているとはいえTV単独で裏番組録画が出来ないのは不便に思えた。有名メーカーで裏録対応だとワンクラス上になります。
  5. 4本足のスタンドがカッコ良かった
    競合のDXアンテナ製品と最後まで迷ったけど、ハイセンスの4本足のスタンドがカッコ良かった。スリムベゼルとあわせて美しいデザインだと思う。

 一言でいうと、安い割に画質も良くて機能も多くて見た目も良かった・・・という事です。難点はHisenseのロゴがちょっと恥ずかしいのと、長期使用の信頼性ですね。

HS32K222 実機レビュー


 ここまで書いて来てナンですが、前回書いた比較記事ではハイセンスの『HS32K220』を比較していました。でも実際に買ったのはマイナーチェンジモデル?の『HS32K222』です。

 スペック上では全く同一の製品に見えますけどね。単なる販売上の変更かもしれませんが、K220は販売終了っぽかったのと、K222が後継機種と思われるのでこちらにしました。店頭での比較はK220の話になります。


今は2チューナ対応は上記の後継機になってるみたいです。
40V型も安くなってますね。

画質:設定変更で自然な感じにできた 

 店頭と違い『スタンダードモード』が標準ですのでギラツキは抑えられた見やすい画質。ただ、そのままの設定では肌のアップでざわついた感じが気になりました。

 調整した所ノイズ低減MPEGノイズ低減をそれぞれにすることでかなり解消。眉毛がのっぺりした感じになるのも解消できます。ノイズリダクションをかけると不自然な印象になりますね。かけないと若干ノイジーになりますがこちらの方が自然で好きです。

映像設定メニュー
肌の不自然さなどは設定変更で改善できた

 アニメは液晶テレビの得意とするジャンルですが、直下型LEDが効いているのか鮮やかでキレイ。四隅がわずかに暗くなりますがあまり気にはならないです。

 また外付けレコーダーでアニメを圧縮録画した場合などMPEGノイズ低減だけ『』に設定すると結構効果あります。アニメの場合は質感が不自然にならずに効果的ですね。液晶テレビはノイズが目立ちやすいのでこの調整が個別に出来るのは助かります。

 解像度は1366×768でフルハイビジョンではありません。でも32インチですから十分な解像感。地デジの視聴では不満はありません。BDで『秒速5センチメートル』を視聴しましたが、文字に若干のジャギーを認識できる程度です。

 動画になっちゃうと劣化はわからないですね。並べて比較した訳じゃないですが。PCでの常用を考えないなら32型でフルハイビジョンは不要ですね。


音質:予想外に聴きやすい音質 

 これはかなり意外でした。薄型テレビは音質が悪いというのは一般的な認識だと思いますが格安TVですからなおさら期待していませんでした。

 でもこれが結構使えます。ハリのある中音域で結構聞きやすい。ピアノなんかもそれらしく聞かせます。高音も抜けが良く変な付帯音もありません。低音が出ないのは仕方ありませんが人の声がメインの番組なら外付けスピーカーを使わなくていいかな?と思うほどでした。

 もちろんもちろんHiFiオーディオを語れるレベルではありませんので、アニメなど気合いを入れて見る時は全く力不足です。アンプに繋いでFE-103Eから出力しますが、軽く見る時は内蔵スピーカーでも不満無いなと思いました。

ブレ・残像:ほとんど気にならない 

 昔の液晶テレビは残像が気になってイヤだったんですよね。本機は安いので倍速表示なんかありませんが十分許容範囲でした。店頭で見たときも他機種に比べて残像は少ない方だったのですが、横に流れるテロップ表示も読みやすいです。今の液晶パネルは進化してるんですね〜。

操作性:心配してたけど違和感なし 

 ここは結構心配していた所。中国製なので変な日本語が出たりとかしないかな・・・と思っていましたが、以前日本メーカーと共同開発した成果ですかね。かなり洗練されています。文字や表示も全く違和感ありません

 操作性も不満はありません。まあソニーほどは洗練されてはいませんが実家で使っている日立のWooo位の操作性ですね。今使っている三菱の古いHDDレコーダーよりはずっとモダンな操作性です。反応も良好で、チャンネル変更も1、2秒で許容範囲。番組表も見やすいし録画予約もカンタンです。

番組表の反応も問題なし


 ただしリモコンにはかなり不満が・・・!詳しくは後半で。

録画機能(再生機能):早見機能があって嬉しい! 

 1.3倍の音声付早送り(早見機能)があるのは嬉しい驚き。ホームページには記載が無かったのですが、これがあると本当に便利!諦めていたので非常にうれしかった。(再生ボタンの長押しで1.3倍速)

 録画中も再生可能で追っかけ再生もOK。だたし録画中の再生は音声付早送りは使用不可。ここはちょっと残念。

 CMカット機能はありません。最近のレコーダーはCMカットは搭載しなくなってしまいましたね。でも自動チャプター機能が標準です。CMのチャプターが自動で挿入されていますから、CMに入ったらスキップボタンで簡単に飛ばせます。チャプターの挿入タイミングはかなり精度が高いのでCM飛ばしは簡単です。

録画機能(裏録機能):やっぱり裏録は便利! 

 やはり2チューナーでよかったです。2チューナーというとW録画ができると思いがちですが、あくまでTVを見ながらの裏番組録画であって2番組同時録画はできないです。

 しかも、ウチではW録画対応のBD/HDDレコーダーも使っている。普通に考えるとW録画できないなら2チューナーの意味あるの?と思います。実は自分もそう思っていたのですが、でも実際に使ってみると2チューナーの便利さがよくわかります。

 外付けレコーダーの方はアニメなど保存を想定した録画として、TV録画の方はニュースや情報番組など見て消す番組に役割分担しました。そうすると夕飯後などTVを見る時間帯に録画する事が多いんですね。

 そうなるとシングルチューナー機では他の番組が見られない。もちろん録画番組をみるとか、レコーダーのチューナーを使ってみるとか方法はあります。しかし2チューナーならそういう面倒から解放される。そこが地味に楽です。

 外付けレコーダー同時使用の自分ですらそうなので、TVのみの人は相当制約されてしまうでしょうね。寝ている深夜不在の昼間の録画に限られる感じです。

 あるいは決まった番組だけを録ってタイムシフト的な視聴をするなら良いかもしれない。でも1チューナー機を買う場合は自分の用途に合うかよく考えた方が良いと思う。昔のビデオの様に使いたいなら2チューナー機を強くお勧めしたいですね。

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外観デザイン:4本脚はスリムでキレイ   

 意外と決定打になったのがデザインスリムベゼルが一般的な現在ではTVのデザインに違いは見いだしにくいですがハイセンスのTVは数少ない4本脚。競合製品はすべて真ん中に太い1本脚のスタンドです。

細い4本脚のデザイン
安定していて掃除も簡単、かなり気に入ってます。

 1本足のデザインは接地面積が小さいので置き場が自由というメリットがあります。 でもスイーベル(首振り)機能がない固定脚では魅力も半減。大きな台座がPCモニタみたいで事務機っぽいんですよね。4本足は細脚で真下がスルーになりスリムベゼルと良く似合います。


 最後までDXアンテナ製品と迷っていたのですが、ここが最後の決め手になりました。

梱包状態・説明書:普通に良かった 

 当然ですが中国メーカーとはいえ梱包状態は普通で特に問題無し。説明書も昔は怪しげな体裁だったそうですが、本機はモノクロ印刷ですが、ごく普通に読みやすく日本メーカーと変わりないですね。本気で日本で販売しようとしている感じは伝わります。



その他の良かった点

 競合製品だったオリオン電機のブルーライト軽減機能は結構気になっていたんですよね。夜は青白い光は疲れます。リビングの蛍光灯も電球色を使ってます。

 なので夜は標準の色だとちょっと疲れるので映像モードをシネマモードに切り替えています。これだと色温度が下がってブルーライト軽減と似た感じになりますね。オリオンのような1ボタンとはいきませんが、メニューボタン一発目ですぐ映像設定メニューがくるので楽に変更できます。

 あと、録画用のUSBハードディスクは、玄人指向の格安2.5インチUSB2.0ケース(GW2.5SC-SU2)です。送料込み720円(購入当時)で延長ケーブルも同梱ってすごい安い!そこにMacBookから外した250GBのHDDを入れて使っています。250GB(0.25TB)で約20時間(地デジだと30時間位)録画可能です。


HDDを持っていない場合はUSB外付けHDDを購入します。
今は1〜3TBがお買い得ですが、
TV自体は2TBまで対応みたいですね(3TBも2TBしか認識しない)
紹介したBUFFALOの機種はハイセンスの動作確認リストの記載機種です。
その他の機種のリストはこちらのリンクから探せます。

残念な点・心配な点


リモコン:操作性は良いけど・・・形が 

 本機で最大の不満点はリモコンです。厳密に言うとリモコンの形状です。
操作性自体は結構良いです。ボタンは多いですが覚えてしまえばカンタンです。メニュー構成も気が利いています。



でも次のGIF動画を見てください。



 リモコンの重量バランスがおかしいんです。置いた状態では片手で操作が難しい。押そうとするとガタガタする。それだけなら良いんですが、ちょっと強く押そうとすると左右にひっくり返って押せない・・・。つまり、テーブルに置いた状態で使う事が想定されていないんです。

 手に持ったバランスは大変良好。デザインの段階で手に持った使い方しか考えてなかったんでしょうね。テーブルに置いた状態では他の指で抑えながら使用します。イライラするので今度自作の脚を作る予定です(笑)使い勝手自体は良いだけにホント残念。


ネットでの情報:ちょっと不足気味  

 また、説明書のダウンロードが出来ないのもどうかと思いました。買った後マニュアル見るまでは1.3倍速がある事がわかりませんでしたし。立派なマニュアルなんだからダウンロード出来るようにすれば良いのに。

一度だけ動作不良?:一瞬焦った

 購入して2日目に突然リモコンの反応が極端に悪くなりました・・・。電池交換しても変わらず、初期不良か?と思ったのですが、コンセントを抜いて数分待ってから再電源を入れると、何事も無かったかのように反応が戻りました
 今のテレビはパソコンみたいなものですからね。ソフト的な暴走だったんでしょう。これ以降10日以上経ちますが再現はありません。とりあえず初期不良では無いようです・・・。


まとめの感想


 中国メーカーのテレビといえば爆発がニュースになりましたね。でも、爆発したのはほとんどがスカイワース(創維)製だそうで、ハイセンス(海信)は5件のみだそうです(笑)(サーチナ テレビの爆発ランク…1位の「創維」、液晶製品も相変わらず=中国

 まあそれも2009年の話で、その後日本メーカーとの協力もあったとはいえ、ここまで品質を向上させたのかと正直びっくりしました。日本市場投入という事でそれなりのモノを供給している気はします。この製品からは粗悪品の印象はありませんでした。

 液晶テレビはPCと変わらないですよね。下請け工場から技術力をあげて生産量の力で市場を席巻していくというパターンなんでしょうね。
 PCやスマホの世界では、ASUS、Acer、BenQとかの台湾系メーカーの技術力の高さは既に知られているけれど、大陸系のHuawei、Xiaomi、Lenovoも世界的にシェアを増やしていますよね。

 ハイセンスも中国でトップシェアであるだけでなく、世界シェアではソニーと同じくらいの位置だそうで液晶パネルの調達力には自信があるようです。だから割安で高機能な製品を供給できるんだと納得。特にメニュー周りや録画機能などは、日本メーカーとの共同開発の成果か、かなり洗練されていたのが印象的でした。

 あとはまあ耐久性ですね。こればかりは未知数ですので5年補償のあるJoshin電機でなかったら躊躇っていたかもしれません。結論としては延長補償があるならかなり価格満足度の高い商品だと思います。(メーカー3年保証になったそうです:追記に詳細)


追記の経過報告(最終更新 2018/6/15)


 (追記1:2015/6/28
 購入から2ヶ月あまり経ちました。今のところ快調に使用しています。新たに感じた不満点としては、リモコンで電源入れた時の起動の遅さですかね。電源ランプが小さくて反応してるのか、してないのかわからないときがあります。
 でも省エネのために高速起動OFFにしているので仕方ないですね。不満ならONにするしかないと思います。

 同じように外付けHDD省電力設定にしているので、再生中に一時停止にしたまま何分も放置するとHDDがスリープに入っちゃうんですよね。スリープになった後に一時停止を解除するとHDDの起動が追いつかずに再生終了してしまうのがちょっと面倒かな。
 そういう場合は、一旦停止してから再生すると停止位置から再開してくれます。

 (追記2:2015/7/24
 『ハイセンス、テレビ全モデルの保証期間を1年から3年へ延長』というニュースがありましたね。8月1日以降に購入印のある製品すべてが対象となるそうです。購入するなら8月に入ってからですね!

 ハイセンスのような中国メーカーの一番の弱点は耐久性の心配ですからね。メーカー保証が3年となるとかなりハードルは下がるでしょうね。

 (追記3:2015/11/15
 なぜか、再生時のみ画面が拡大ズーム設定(スムーズ)になってしまいました。通常のフル画面設定に戻す方法がわかりましたので別投稿に記載しました。困っている方は参考にしてください。
(参考)ハイセンスの液晶テレビで、再生時の拡大スムーズ設定を解除する方法 - アニメとスピーカーと‥
追記4:2018/6/15
 購入から3年が過ぎました。今もメインで使っています。幸い重大な故障はありません。細かい点では数ヶ月に一度くらい『B-CASカードが挿入されていません』みたいな表示が出ることがあります。差し直してやればすぐ戻るのですが面倒なのでカードの蓋は外しています。

 あと、3年弱くらいの頃に、外付けHDDのデータが飛んでしまいました(泣)これはTVの問題というより、小さい容量(250GB)ギリギリの状態で使い続けたせいかなぁと思います。初期化してまた使っていますが今の所ふつうに使えてます。

 保存用の番組は外付けレコーダーで録画しているので、TVのHDDは見て消し番組が多かったので痛手は少なかったです。でも未見番組もあったので残念でした。あまり容量ギリギリで使わないように気をつけるか、容量の余裕のあるHDDにしたほうがいいですね。

自動録画がこれ以上登録できない場合の対処法・溜まった予約の消し方


追記5:2020/5/8
 購入から5年が過ぎました。まだ変わらず使ってます!

 最近、録画予約を追加しようとしたら『自動録画がこれ以上登録できません。削除してください』と表示されてしまいました。これでは新しい予約ができないので不要な予約を削除します。

 溜まった自動録画予約の消し方は、通常のTV番組の画面にした状態でリモコンの『サブメニュー』を押します。

 サブメニューが出ますので、上から3番目の『予約一覧』を選びます。一覧が出たら『赤ボタン』を押すと自動録画リストにすることができます。過去の自動録画が溜まってるので一つ一つ黄色ボタンで消していきます。

 5年も使ってると終わった番組の予約が結構溜まってますね。不要な予約を削除すればまた登録できるようになりました。


今は上記の後継機になってるみたいです。
40V型も安くなってますね。42型までならフルハイで十分。
そもそも地上波がフルハイビジョン以下ですし。
(両方とも裏録対応機です)

B-CASカードの接触が悪くなった時の直し方:修理する前に!


追記6:2021/10/18
 購入から6年半が過ぎました。まだ変わらず使ってます!

 でも最近『B-CASカードが認識できません』というエラーメッセージが続くようになりました。以前は何度か挿し直すと大丈夫だったのですが、今回は何度挿し直しても表示が消えません

 カードの接点を磨いて入れてもダメ・・・最後の試しに『カメラクリーニング用のブロアー』で差込口に空気を入れて埃を吹き飛ばしてみました。そうしたら直りました!

100円ショップで購入したカメラ用のエアブロアー
空気で埃を飛ばします。缶タイプでもOK。


カードの挿入口に空気を吹き入れて埃を飛ばします。
(画像はカード入りですがカードは抜いた状態で吹きます)


 B-CASカードを抜いた状態で挿入口に空気を勢いよく吹き入れて埃を飛ばします。入れても見た目はわからないのですが5、6回位入れた気がします。

 自分の場合はたまたまかもしれないので保証はできませんが、ダメ元でやってみる価値はあるかも。缶タイプのダストブロアーでもOKですが、決して空気以外のオイル系のスプレーは入れないでくださいね。故障する可能性があります。


参考
ハイセンス:HS32K222
http://www.hisense.co.jp/tvs/K222/32class.html
4Kテレビ、ライバルは中国:日経ビジネス
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20130118/242453/?rt=nocnt

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