2014年10月14日火曜日

長岡式 D-111 スパイラルホーンスピーカー

過去製作 作例紹介1 (製作時期:2002年8月)

 長岡鉄男氏設計D-111。『長岡鉄男のスピーカー工作全図面集 (2) 』に掲載されています。バックロードホーンスピーカーの一種で、『スパイラルホーンスピーカー』というカテゴリです。音道の長さによるバリエーションでD-110からD-113まであります。(D-110は未掲載)別名『アンモナイト』シリーズと呼ばれます。




 寸法は縦55cm、横47cm、奥行17.5cm。正面から見るとデカいです。製作は2002年8月。長岡氏オリジナル設計からの変更点は、ユニット取り付け部分のサブバッフル化と合板厚の変更(15mmから12mm)。


 塗装は無理して油性ウレタンニスを使いました。油性だから速乾だと誤解していました。でも長い乾燥時間と酷い臭いに閉口。塗膜が強いですが、これ以降油性ウレタンは使っていません。今はほとんど水性ウレタンニスです。早く乾くので作業性がいいですね。


 ホーン開口部は15cm×15cm。ユニットは10~12cmクラスなら、たいてい使えるとの事。当初DaitoVoiceの10cmDS-100Fを使っていましたが、FostexのFE-107Eに変更。

 4ヶ月ほど使いましたが、好みの音ではなかったのでダイトーのDS-100Fに戻しました。写真はDS-100F、安価ですが良く鳴ります。紙コーン布エッジのシンプルなユニットです。FostexのFE-103に似たキャラクターで、繊細さは及びませんが使いやすいユニットでした。FE-107Eは防磁タイプで少し大人しいキャラクターだったので、より元気のあるDS-100Fのほうが合ってました。



 乱雑で恥ずかしいのですが、当時の定位置です。ホーン開口の向きは内側にしてあります。下の青い台は本棚兼用スピーカースタンドです。中央のテレビは14インチです。今となっては懐かしいですね。設置位置は後ろの棚から20cm、壁からは70cm位です。横開口ですので、開口部の向きによって結構音が違います。内向きの方が低音の芯がはっきりした好みの音でした。


 小さくて分かりにくいかもしれませんが製作途中の写真です。(当時なので30万画素のデジカメで画質はイマイチです)左右対称に作ります。当初間違えて同じものを2台作ってしまい難儀しました。

 中央の空気室にスピーカーユニットを取り付け、絞った出口(スロート)から徐々に広がる音道(スパイラルホーン)により、ユニット背面の低音を効率的に取り出す原理です。

 D-111は開口部が小さめなので強度は取りやすいと思います。サンドイッチ構造ですので製作も非常にラクです。音道部の長ささえ揃えば工作精度が低くても余裕のある作りができます。

 ホーンスロート部は写真のように加工するよう指示がありました。ここがD-103(エスカルゴシリーズ)と違う所です。(D-103は加工無しのスリット)




 とにかく素晴らしい低音で本当に驚きました。10cmユニットでここまで出るのかと。40Hzまで充分にボリュームのある低音。30Hz台になると急激に減りますが通常の音楽では充分です。こもった感じも無くバックロードホーンらしい抜けの良い音でした。

 バッフル板の大きさを心配していましたが音像が甘くなる弊害よりも面から出る音圧の迫力の方が勝っていた気がします。ホーン開口部が横出しとなりますので、前面開口のバックロードに比べると付帯音が軽減されるのがメリットです。(逆に前面開口のバックロードと比べると大人しい音とも言えます)

 デメリットは何と言っても設置性の悪さですね。小型なら壁掛けを前提としたエスカルゴシリーズも良いのですね。アンモナイトシリーズの方が迫力のある音がしそうだったのと、合板の板取に無駄が無かった気がした(記憶では)のでこの機種にしましたが。ただ、奥行きは必要ありませんので本棚の前に設置するような場合は良いですね。

 現在は残念ながらメインスピーカーとして使用していませんが、長岡式スピーカーにはまるきっかけであり、バックロードホーンの魅力を知った作品として作って良かったと思っています。
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2 件のコメント:

  1. アニメの記事をいろいろ見ていて、こちらのサイトにたどり着きました。
    故長岡鉄男氏のバックロードホーンスピーカ、懐かしいです。私も作りましたが、オーディオアクセサリだったかFMファンだったか、どこかのオーディオ雑誌の企画でスワン用にカットした板材のキットを購入して作った記憶があります。もう30年ほど前ですね。
    今はアメリカに住んでいて、スピーカーを作るとか音に凝るとかということはありませんが、それでも時々 Technics のSST-1で音楽を聴いたりしています。
    長岡鉄男さんの本も何冊か持っていましたが日本に置いてきてしまったので、ずっと前に捨てられてしまっているだろうな・・・とか思うと、もう一度読んでみたいと思ったりしてしまいます。

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    1. コメントありがとうございます!スピーカーの記事もっと書きたいのですがなかなか進まずお恥ずかしい限り・・・若い頃に製作したスピーカーをアメリカ在住の方に見ていただけるとはブログやってて良かったと思いました。
      長岡鉄男さんの本は読んでいるだけでワクワクして作りたくなってくるものでしたね。スワン系と違ってスパイラル系は技術の乏しい若い時分でも作りやすかったです。Technics のSST-1をお使いとはすごいですね・・・このスピーカーは。これが市販された事自体がすごいですが。
       今後もぼちぼちスピーカー記事を書きたいと思っているので、たま〜に覗いていただけると幸甚です!ありがとうございました。

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